学校ブログ

国語の授業研究会を実施しました

 昨日と変わり、今日も日中は過ごしやすい暖かさになりました。

本日、東部教育事務所および市教委の指導主事の先生方を講師としてお招きし、全学級で国語科の研究授業を行いました。本校では、兼ねてから国語の学力が全般的に市の平均よりやや劣る傾向があります。国語の「読む力」「書く力」「伝え合う力」はすべての教科学習の基本となります。それゆえ、国語の力を付けることは、教科全般の学力を押し上げることが期待できます。それゆえの国語科の授業研究となります。

 2、3時間目は公開授業、4,5時間目は研究授業を行いました。研究授業は4年1組と6年1組が担当しました。

 4年1組は、「プラタナスの木」の読み取りを行いました。どこにでもいそうな男の子「マーちん」が、公園でおじいさんと出会ったことをきっかけに、自然に対するものの見方が変わり、一歩ずつ成長していく物語です。

 では、そのマーちんのものの見方が変わったきっかけは何か。どこの場面か。そしてその根拠は。読む視点を明らかにして、自分の意見をまとめた後、話し合いをして意見を深めていきました。

 プラタナスの木の原作は、椎名 誠さんです。「モチモチの木」や「ごんぎつね」のように、大きな出来事がある作品ではありません。だからこそ、多様な解釈も可能です。子供たちは、思い思いの考えをワークシートに書き込み、互いに意見を交流させました。一人一人が確かな根拠に基づく考えを書いていたことにとても感心しました。

 6年生は、狂言「柿山伏」です。室町時代につくられたこの物語は、権力者に対する皮肉がコミカルに描かれています。その笑いは、700年たった現在でもなお通用するものがあるのは驚くばかりです。子供たちは原作の文章をしっかり読み取り、この狂言の面白さを伝えるためにはどのように表現したらよいかを話し合い、今日に臨みました。

 子供たちの音読劇の完成度が、素晴らしかった!まず感心したのが、多くの児童が難しい言い回しの表現を暗記していたことです。また、練習を通じて、意見を交わし合い、「ここはもっと表情付けた方がいいよね」「大きな声の方が伝わるよ」など、劇をよりよくするための話し合いを生き生きと行っていました。体育館全体が活気にあふれ、みな狂言の面白さ、楽しさを存分に味わい、アレンジを加えていました。

 どちらの授業も、「なんのために読むのか」「どの表記に注目したらよいのか」という視点を明らかにして、子供たちの主体的な学習を促し、よい成果を得ることができました。ご指導いただいた指導主事の先生方にも大いに評価していただきました。

 おりしも日本の15歳の子供の読解力が、OECD参加81国中3位に上昇したという嬉しいニュースがありました。北谷小は、これからも継続して子供たちの国語の力を伸ばし、「あ、国語って、けっこう楽しいかも。」という学習意欲を高めていきたいと思います。