学校ブログ

自動車産業の学習 ペーパークラフトづくり

 とても寒い一日になりました。業間休みは遊べなかったのですが、幸い昼休みは外に出ることができてよかったです。雨が続くと、子どもたちも発散できなくてつらいですから。

 5年生の教室を訪れると、社会科の授業で子どもたちがなにやら一生懸命つくっていました。前日、先生が一生懸命準備していた自動車のペーパークラフトでした。子どもたちはそれを組み立てようと、がんばっていました。

「先生ー、切っちゃいけないところを切っちゃいましたー!」「どうしてもここがくっつきませんー!」

子どもたちは苦心惨憺。なんとかして、ペーパークラフトの自動車を組み立てることができました。

 こうした作業を通じて、自動車産業への興味を高めたり、疑問をもたせたりしていきます。

 こんな小さなペーパークラフトをつくるだけでも大変なのに、本物の車づくりはどうなのだろう?部品が3万点もあるのに、それら一つ一つを間違えずに組み立てるのには、どんな工夫がされているのだろう?

 しかし最も大切なことは、子どもたちに「大変そうだ」という印象よりも、最前線の現場が高品質なものづくり、そして働く人の健康と安全のために行っている数々の工夫について教えることです。私は、社会科で最も重要なことは、その職種において働く人の「苦労」と「喜び」を伝え、子どもたちの望ましい勤労観を形成することだと考えています。

 子どもたちの「将来なりたい職業」のアンケートをとると、上位に来るのは「ユーチューバー」「声優」「漫画家」「パティシエ」「プロサッカー選手」などですね。どれも、メディアに盛んに取り上げられる花形職業です。

 でも、世の中には華やかなスポットライトに照らされることはないけれど、多くの人々の生活を支え、社会の基盤を形成するうえでなくてはならない重要で、尊い仕事がたくさんあります。それらの仕事に従事する方に対して尊敬の念をもたせ、将来就いてみたい仕事の幅を広げることが、社会科の重要な役割だと考えています。

 残念ながら、自動車工場は今、コロナ対策のため見学を実施していません。でも、子どもたちにその産業の価値を教えることはできると思います。