子どもたちが夢中で取り組む活動
一心不乱に作品制作に取り組む子どもたち。5年生水彩画「季節を感じて」の授業です。
下描きのとき、子どもたちに指示したことが二つあります。①本物をよくみて、描く。②カタツムリのように、ゆっくり、描く。
彩色のとき、指示したことも二つです。①絵の具の道具を正しく使う。②葉は緑じゃない、木や地面は茶色じゃない。本物の色をよくみて、自然な色を混色してつくること。
この指示で、子どもたちの絵が変わります。
新しい学習指導要領では、子どもたちがもつイメージを豊かに広げることが優先課題の一つです。現場には、教師の指導を入れることが、あまり好ましくないとされる風潮もあります。教師が率先して技術中心に伝えると、子どもたちの創造性・自発性を損ねる、という危惧があるのでしょう。傾聴すべき指摘です。
でも、最前線にいる私たち教師の声にも耳を傾けてほしい。画用紙を与えられて、すらすらと描く才能豊かな子ばかりではないのです。「何を描いたらいいのか、わからない。」そうした子どもたちに、技術を伝えないでいると、図工を好きにさせることができない。苦し紛れに描いた絵は、喜びにつながらないし、ほめてもその言葉が胸の琴線を揺らすことがないのです。
今回、子どもたちには校庭のお気に入りの形式をクロムブックで撮影し、「すてき」と思った景色を、画用紙の上で一生懸命表現しています。時間はかかっていますが、どれも素晴らしい力作ができあがりつつあります。
子どもたちには、基礎・基本、知識・技能を習得させることが大切なのです。大空に向かって高くジャンプするには、踏みしめる固い大地が必要であるように。
子どもが生き生きと目を輝かせて学習に取り組むのは、自由を与えられたときだけではありません。自由を前にすると、悩む子が少なくないのです。すすむべき方向性と、その達成に必要な知識・技能が与えられたとき、子どもたちは驚くような力を発揮して、素晴らしい成果を築き上げます。
室町時代の能の大成者、観阿弥・世阿弥はこのような言葉を残しています。
「10歳までは、何をさせても幽玄だ。(美しく趣がある)しかしその後は、正しく基礎・基本を学ばせなければ、絶対に大成することはない。」
吉川市立北谷小学校
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