日誌

なぜ学ぶのか?

 左の写真は、理科の授業の様子です。教卓の前に生徒が集まり、何か実験をしています。この授業では、ティッシュペーパーの箱に、磁石を近づけます。すると、音楽が鳴り始めるのです。続いて、箱から磁石を離すと、音楽は鳴り止みます。近づけると聞こえる、離すと聞こえなくなる、何とも不思議な実験です。
 生徒に質問します。「ティッシュペーパーの箱の中には、何が入っているでしょう?」生徒は、口々にラジオが入っている。CDプレーヤーが入っていると言います。しかし、箱の中身を見ると、それらの物は入っていません。針金をクルクル巻いたコイルが入っているだけなのです。身のまわりにあるスピーカーの構造は、単純です。磁石とコイルだけです。「スピーカーから音が鳴る仕組みを実験で解き明かしましょう。」そう言うと、生徒はエナメル線を様々なものに巻きつけ、思い思いの自作コイルを作ります。そして、磁石との間に働く力を調べていくのです。なぜ学ぶのか?学問が生活を豊かにしていくことは、その答えの一つかもしれませんね。