学校ブログ

2023年9月の記事一覧

3年パネルシアター 読み聞かせのもつ力

 天気が不安定な日でした。業間休みの前は気温が37度以上あったのでやむを得ず外遊びを中止にしました。でも、お昼ごろ上空に冷たい空気が入り込んだようで気温が急激に32度まで下がりました。お昼休みは外遊びをOKにしました。不安定な天気が続きます。こうしたときは、自律神経も乱れがちになるようです。今朝何人かの登校中の子供と話したのですが、「ゲームを遅くまでやっていて眠い」という子がいました。改めて、子供たちの「1日10時間の睡眠」にご協力をお願いします。

 朝、3年生が図書ボランティアの皆様による読み聞かせを行いました。舞台装置もばっちり。紙芝居の始まりのような演出に、子供たちもみんなわくわくです。

 ボランティアの皆様の語りかけもとても上手で、みんなすぐに絵本の世界に引き込まれていきました。

 読み聞かせボランティアの皆様のお話の世界へのいざないの上手なこと。みんな、声も出さずにお話に集中していました。

 次は、エリック・カールの「パパ、お月様とって!」です。この大型絵本は上下左右に広げることができる「仕掛け絵本」です。もともと大型の本がさらに左右に広がると子供たちからは「わぁっ」と驚きの声がもれました。

 読み聞かせの内容に満足した子供たち。お礼をいって、お開きにしました。終わった後、図書ボランティアの皆様は「子供たちがすごく集中してくれて私たちもとてもうれしかったです。」、と終始笑顔でいらっしゃいました。

 令和5年度から、働き方改革推進のため、朝の活動を原則行わないことになりました。北谷小では、月曜日に全校朝会のほか、読み聞かせを継続して行っています。本校では国語の学力向上が課題であり、今年度から国語の課題研修に取り組んでいることも理由の一つです。本を読み文字を読み味わう力を高めることは、国語力向上の基礎となります。

 そしてもう一つ。本は、心を潤します。現在教育改革の主軸の一つがICTの活用です。デジタルのパワーは本当にすごくて、本の内容を知りたければ、ちょっとネットで検索すると、すぐ情報を得ることができます。また、優れた語り部の方が朗読するYouTube動画にもやすやすとたどり着き、一流の朗読を鑑賞することもたやすいでしょう。

 でも、今日の読み聞かせのように、「本のすばらしさを子供たちに味わってほしい」と心から願うボランティアの方から、直接読み聞かせをしていただくような効果は、ICTではいまだ実現できないように思います。子供たちはわくわくしながら読み聞かせを聴き、終わった後、ボランティアの皆様に拍手を送り、礼儀正しくお礼のあいさつをしました。「仕掛け絵本」にも多くの子が興味をもったでしょう。こうした感動が生む心の潤いは、直接体験をしなければ得られないのではと改めて感じました。

 ICTのもつパワーは本当に素晴らしい。でも、本当に子供たちを本好きにしたいのなら、自ら本を愛する人の読書へのいざないや朗読こそ大切だと改めて感じました。読み聞かせボランティアの皆様、本当にありがとうございました。

 

令和5年度吉川市プレゼンテーション大会

 9月9日(土)、吉川市民交流センター「おあしす」で、令和5年度プレゼンテーション大会が行われました。

 北谷小webサイト冒頭でお知らせしたように、5年生と6年生から二人の児童が参加し、クロームブックというICT機器の活用についての自らの思いをプレゼンしました。

 二人とも、発表前は相当に緊張していましたが、本番では最後まで落ち着いて立派な発表を行うことができました。

 クロームブックを使えば学習効率や家庭学習の推進がさらに高まること、SNSは便利ではあるが匿名性という問題があり、人を傷付けてしまう言葉が飛び交う恐れがあること。二人とも、自らの思いをじっくり深め、自分の言葉でまとめ、会場の人々に伝わるようがんばっていた点がとても立派でした。

 二人とも本当によくがんばりました。素晴しい発表でした。お疲れ様!

 吉川市が、このようなイベントを催す意図がよくわかります。私は、教育的価値が非常に高い取り組みだと感じています。

 ノイジー・マイノリティと呼ばれる人々が声高に理想や政治理念を叫び、新聞・テレビがそれを積極的に取り上げる。そうして世論形成に大きな影響を与えたのが、ネットが普及する前の社会でした。マスコミは自らを権力の監視者と標榜し、正義を振りかざしてきましたが、私にはそうは思えませんでした。むしろマスコミの方が、世論に大きな影響を与える存在ではないかと感じてきました。現に、2019年のロイターの調査では、日本のマスコミの権力監視機能は先進国中最低という結果になりました。

 しかし、ネットの普及により意見をネット上で発信することが容易になった現在、サイレント・マジョリティと呼ばれていた多数派の声が、急速に拡大してきています。それは、テレビ・新聞などのマスコミが以前有していた巨大な影響力を失いつつあることを意味します。社会が着実に変わりつつあります。今、子供達はそうした社会の変革を横目で見ながら、ICTを日常的に活用しているのです。

 それ故、メディア・リテラシーと呼ばれるICTを正しく活用する能力は、これまで以上に大切になると考えられます。

 そのために、私たち大人はICTの負の側面を正しく知っておく必要があります。「スマホ脳」の著者、アンデシュ・ハンセンが「スマホはもっているだけで学力が落ちる」と警鐘を鳴らしました。スマホのもたらす新しい情報に子供が飛びつき、学習への興味が薄れ、集中できなくなること等が主な理由です。アップルの創始者スティーブ・ジョブスが、家族のICT利用に制限を設け、自分の子供にiPadを使わせなかったというのは有名な話です。北谷小でも、積極的に授業でクロームブックを活用しています。ただ、一部の子供達はゲームや興味あるコンテンツにとびついてしまう傾向があります。ICTの負の側面です。そこは、子供達がわかるよう、粘り強く指導していく必要があります。

 しかしGAFAなど、ICT巨大産業が社会の変革に影響を強く与えていることからも、ICTは社会を変革するほどのパワーをもっていると思います。一人一人が発信力を有する。その影響力は、これからも着実に広がっていくことでしょう。そのために、自らの意見をもつことが大切になります。プレゼン大会の子供達の発表をみて、そのような可能性を強く感じました。

 これからも、子供達がICTを適切に使いこなし、自分たちの願う理想の社会の実現のためのツールとして活用してほしいと思います。

6年生 家庭科トートバッグづくり

 本日は台風対応で保護者の皆様にいろいろとご協力いただきありがとうございました。いろいろと決め事があり、思うように校内巡視もできなかったのですが、雨が少し落ち着いた6時間目、6年生の家庭科のトートバッグづくりの授業をみることができました。

 ご承知の通り、ミシンは扱いが難しい道具です。それでも子供たちは互いに協力しながら一生懸命作業をしていました。

 なにせ、このトートバッグは修学旅行までに完成させて、もっていこうというものです。そりゃー力が入ります。苦心惨憺しながら針を通したり、縫い目をまっすぐにしようしたりして目をギンギンにして布を見つめるなど、すごい力の入れようでした。

 子供たちが苦労するのも無理はありません。ミシンを使う機会など、家庭科の学習で年数時間しかないことでしょう。私事で恐縮ですが、祖母が洋裁をやっていて、祖父宅にいったときミシンを借りて、新学期にもっていくぞうきんを古いタオルを潰して縫ったりしました。何事も「習うより慣れろ」。手先の技術は、相応の練習が必要だと思います。

 苦労を乗り越えた先には喜びがあります。自分でつくったぞうきんを使うのは誇らしかったし、大切にして使いました。今、ホームセンターで安価で買えるぞうきんからは、そうした思いは芽生えないことでしょう。

 昔と今、どちらがよいかは一概に言えません。ただ、自分でつくったものには、思いがこもり、所有の喜びがあります。苦労しながらトートバッグをつくることには、大きな教育的価値があると思います。

 みんな、完成めざしてがんばれ!

少し暑さが和らぎました 陸上練習とクロームブックの活用

 今日は熱中症指数が上昇しなかったので、業間・昼休みに子供たちを思う存分校庭で遊ばせることができました。子供たちもリフレッシュができて何よりでした。そりゃー大人だって仕事が重なれば気分転換のリフレッシュが必要になりますよね。子供たちも同じです。とてもよかったです。

 放課後、約30分行う予定の陸上練習。今日は運動場でできることを期待していましたが、雨粒が降ってきたのでやむを得ず体育館で行いました。1組、2組順番に3分間とびを練習したのですが、北谷小6年生のよさが光りました。さわやかな声援が体育館にこだましたのです。「がんばれー!」「もう少しー!」どちらの学級も、一生懸命とんでいました。

 私はこれをとても大切なことだと思っています。陸上大会を通して育てたいのは体力向上だけではありません。子供たちの絆、チームワークです。そうした経験は、必ず子供たちの生きる力の基礎となり、将来へのプラスとなります。体育館がとてもよい雰囲気でした。

 授業では、クロームブックを効果的に使っている学級が目立ちました。3年生は社会科と理科を行っていましたが、社会科では「吉川市の仕事」をキーボードで打ち込み、学級全体で情報を共有しながら話し合いの活性化を図っていました。理科では昆虫のデジタル図鑑をみて模写し、昆虫図鑑をみんなでつくっていました。図書資料もよいのですが、同じ素材を扱う子が多いと資料が不足するし、調べたい昆虫が見当たらないこともあります。デジタル資料なら、その心配がありません。さらにズーム・角度調整が自由なので、資料としての価値が高いのです。 

 どちらの学級でもクロームブックを効果的に使うことで学習効率を高めていました。

 「持ち運びが重い!」「充電が面倒!」などのご意見があることは承知しております。申し訳ございません。しかし、これから子供たちはデジタルが余すことなく浸透するSociety5.0の中で、情報の洪水の中で生活していくことになります。小学校のころからデジタルを使いこなし、学習の効果的に進めていくことは価値があると思います。

 週末は台風が近付き、お天気が悪くなりそうです。気圧が低いと体調を崩しがちになるお子さんが少なくありません。引き続き、体調管理にご配意くださるようお願いします。

一年生 みて さわって かんじて

 本日も熱中症警戒アラートが発令され、午後に気温がぐんと上昇しました。でも、午前9時30分の段階で曇り空だったので、幸いWBGT(熱中症指数)は「危険」に達することなく、気温も35度未満だったので、注意を呼びかけ様子をみながら業間休みの外遊びをOKにしました。脱兎のごとく校庭に飛び出してきた子供たち。とてもうれしそうでした。その後3時間目ごろ「防災よしかわ」から気温が35度になったことが告げられ、昼休みの外遊びは中止にしました。つかの間のリフレッシュでしたが、業間だけでも遊べてとてもよかったです。

 本日より、市内陸上大会の練習を開始しました。運動場でガイダンスと練習を始める予定でしたが、気温が上昇したため、室内でガイダンスを行いました。その後、短時間でしたが室内で縄跳び練習をして、気構えを築きました。体育主任の話を集中して聴く子供たちの様子です。ぴしっとしていたのはさすが最高学年です。

 5時間目、1年生が図工「みて さわって かんじて」に取り組みました。自由な発想で、様々な身の回りのものを新聞紙でつくって表現する単元です。スーパーヒーローのマントをつくったり、フラガールの衣装をつくったり。秘密基地をつくって隠れたり、新聞紙でかくれんぼをしたり。そりゃもうみんな、大喜びの大騒ぎ。教室に笑顔と歓声があふれました。

 本来こうした遊びは、自然の中で行われるものです。でも、夏の間異常気象で外に出られなかったり、安全面での不安があったりして、保護者の方の見守りがなければ、こうした外遊びをすることも難しくなっているのは悲しいことです。

 でも、子供たちの想像力と創造力は、昔となんら変わることがありません。自由に、そして豊かな感性を生かして、おもいおもいの作品をつくる姿は、さわやかでとてもほほえましかったです。きっとこうしたいきいきとした姿こそ、子供たちが本来もっている生きる力そのものなのでしょう。

 活動が終わったあとも、片付けをしっかり行って大満足だった子供たち。そのきびきびとした姿勢に、頼もしさを感じました。やはり、いつの時代も子供たちの力は素晴らしいとつくづく思います。