学校ブログ

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3年生 消防自動車見学

 日中の気温が20度になり、暦の上では「大雪」ということを忘れそうな陽気です。

 3年生が吉川松伏消防組合の皆様をお呼びして、消防車体験を行いました。2台の消防自動車、1台の救急車が並ぶのは壮観の一言です。

 さっそく、子供たちに説明していただきました。「はい、消防自動車に乗ったことある人!」「はい!」「意外と多いねえ(汗)。そう、救急車の出動はとても多くなっています。みんな、くれぐれも事故やけがに気を付けてください。」「はーい!」

「さあ、これが救急車の中です。」「わあー!!」「すごーい!!」「これがAEDですね。心臓の動きに異常があるときにこれを使って、救助します。」「知ってるー!」

 ここで、緊急事態が発生しました。救急車と消防自動車に出動要請がかかったのです。「皆さん、ごめんなさい。残った消防自動車で勉強してください。」「はい、がんばってください!」子供たちの声援を受けながら、消防自動車は現場に向かいました。「生」出動!これをみられたのも、貴重な体験でした。消防自動車も、救急車も、いつなんどきスクランブルがかかるかわからないのですから。

 さあ、学習は続きます。こちらは、消防服試着体験。小さいながらも、その重さ、暑さにびっくり。

 小さいながらもかっこよくて立派な消防士さん、誕生!敬礼!

 それ以外にも、大変親切にご説明をいただきました。子供たちも感心することしきりでした。

 少し時間があったので、消防士さんが子供たちから質問を受けてくださいました。「朝、何時に起きるんですか?」「5時30分ですよ。7時には出動します。」「早い!」「好きな食べ物は何ですかー?」っておい、それ消防のお仕事に関係が・・・。

 興味をひいたのは、次の質問です。「好きな色は何ですかー?赤ですか?」「そう!消防自動車の色ですから。でも、あれは赤じゃないんです。」「えーっ?!」「あれはね、朱色なんですよ。みんな、朱って知ってる?」

 なるほど、日本では古来から朱は厄を祓う色。納得です。

 最後に、お世話になった消防組合の方にお礼をしっかり述べました。「ありがとうございましたー!」

 第一線で働く方の言葉。本物の消防自動車や救急車。本物が与える感動と資料的価値は、教科書も、ICTの動画資料も、足元にも及びません。私たちの安全な生活は、こうした方々ががんばってくださっているから成り立っているということを子供たちに理解させることができたと思います。

 吉川松伏消防組合の皆様、お忙しいところ貴重な体験をご提供くださり本当にありがとうございました!

 

国語の授業研究会を実施しました

 昨日と変わり、今日も日中は過ごしやすい暖かさになりました。

本日、東部教育事務所および市教委の指導主事の先生方を講師としてお招きし、全学級で国語科の研究授業を行いました。本校では、兼ねてから国語の学力が全般的に市の平均よりやや劣る傾向があります。国語の「読む力」「書く力」「伝え合う力」はすべての教科学習の基本となります。それゆえ、国語の力を付けることは、教科全般の学力を押し上げることが期待できます。それゆえの国語科の授業研究となります。

 2、3時間目は公開授業、4,5時間目は研究授業を行いました。研究授業は4年1組と6年1組が担当しました。

 4年1組は、「プラタナスの木」の読み取りを行いました。どこにでもいそうな男の子「マーちん」が、公園でおじいさんと出会ったことをきっかけに、自然に対するものの見方が変わり、一歩ずつ成長していく物語です。

 では、そのマーちんのものの見方が変わったきっかけは何か。どこの場面か。そしてその根拠は。読む視点を明らかにして、自分の意見をまとめた後、話し合いをして意見を深めていきました。

 プラタナスの木の原作は、椎名 誠さんです。「モチモチの木」や「ごんぎつね」のように、大きな出来事がある作品ではありません。だからこそ、多様な解釈も可能です。子供たちは、思い思いの考えをワークシートに書き込み、互いに意見を交流させました。一人一人が確かな根拠に基づく考えを書いていたことにとても感心しました。

 6年生は、狂言「柿山伏」です。室町時代につくられたこの物語は、権力者に対する皮肉がコミカルに描かれています。その笑いは、700年たった現在でもなお通用するものがあるのは驚くばかりです。子供たちは原作の文章をしっかり読み取り、この狂言の面白さを伝えるためにはどのように表現したらよいかを話し合い、今日に臨みました。

 子供たちの音読劇の完成度が、素晴らしかった!まず感心したのが、多くの児童が難しい言い回しの表現を暗記していたことです。また、練習を通じて、意見を交わし合い、「ここはもっと表情付けた方がいいよね」「大きな声の方が伝わるよ」など、劇をよりよくするための話し合いを生き生きと行っていました。体育館全体が活気にあふれ、みな狂言の面白さ、楽しさを存分に味わい、アレンジを加えていました。

 どちらの授業も、「なんのために読むのか」「どの表記に注目したらよいのか」という視点を明らかにして、子供たちの主体的な学習を促し、よい成果を得ることができました。ご指導いただいた指導主事の先生方にも大いに評価していただきました。

 おりしも日本の15歳の子供の読解力が、OECD参加81国中3位に上昇したという嬉しいニュースがありました。北谷小は、これからも継続して子供たちの国語の力を伸ばし、「あ、国語って、けっこう楽しいかも。」という学習意欲を高めていきたいと思います。

TK式標準学力調査を行いました

 一転、一日曇り空が続き、とても寒い日になりました。2、3校時に「TK式学力標準調査」を実施しました。これまで行ってきた「全国学力状況調査」「埼玉県学力・学習状況調査」とは異なり、より明確に個人の学力の現在の状況と、今後の課題解決のためのアドバイスが届きます。

 結果は3学期に個人に返却する予定です。詳しくは、またお知らせします。

 学校で行う授業には、悔しいことに限界があります。私が担任をしていた平成の世には、放課後、学力の定着が十分ではない子を対象に、放課後補習を行うことができました。また、朝自習の時間を使って、個々のつまずきに対して個別指導をすることもできました。でも今は、それができなくなっています。安全面の理由から、放課後残すことはできません。朝の活動も全県的に原則行わないことになったので、個別指導が難しい。加えて学習内容の定着状況が不十分であるなら、全体的に立ち止まってもう一度学習しなおすことも行っていますが、教科書全般が厚くなり、学習内容が増えているため、それも難しくなっています。申し訳ありません。

 そのため、子供たちの家庭学習をしっかり行う必要があります。今回のTK式には、今後の学習のアドバイスが多く含まれています。内容を精査していただいて、次の学年に進学するうえでの課題として、ご家庭で補習等に取り組んでいただければと思います。わからないところがあれば、学校でお尋ねいただければ担任等が対応します。

 子供たちに学力を付けることは、子供の幸せを保障することになります。ご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。

二学期終了まであと3週間 今日の授業風景

 朝はとても寒かったけれど、日中は暖かな陽気となりました(またおんなじこと書いてる!)。いよいよ二学期もあと3週間。今日の様子をお伝えします。

 朝は、全校朝会を行いました。話したことは、12月10日の世界人権デーです。私の娘が小2のとき、小児医療センターに長期入院していたことがあります。その時驚いたのは、1年、2年と本当に長い間つらい入院に耐えている子がとても多いことでした。その子たちは日々病院で明るい表情で励まし合いながら耐えていたことが胸を打ちました。

 その一方、先日テレビのお笑い番組で、司会者がひな壇のお笑い芸人に「お前、もう死ねや。」と笑いながらいっていました。あまりにも軽い扱い。公共の電波で、絶対いってはいけない言葉だと思います。こうしたメディアの影響でしょうか、些細なことで「もう死にたい」という子がいます。「もういやになった」を言い換えた言葉なのでしょう。でも私は、命を生み与えてくれた、保護者の方を悲しませるいってはいけない言葉だと思います。

 誰もが、つらさに耐え、幸せになるために前向きに生きています。互いの命、人権は尊重されることが何より大切です。ご家庭でも、人権週間(12/4~12/10)を迎えるにあたり、人権の大切さを話題にしていただければと思います。

 

 4年生が、体育で鉄棒に取り組んでいます。その後休み時間にも練習をしている子がいます。「えらいなあ」と思います。

  文部科学省が行っている「体力・運動能力調査」によると、現在の子どもの体力・運動能力の結果をその親の世代である30年前と比較すると、ほとんどのテスト項目において、子どもの世代が親の世代を下まわっているといいます。一方、身長、体重など子どもの体格についても同様に比較すると、逆に親の世代を上回っています。
 このように、体格が向上しているにもかかわらず、体力・運動能力が低下していることは、身体能力の低下が深刻な状況であることを示しているといえます。

 それは、子供たちのせいではありません。子供たちが安心して遊べる時間・空間・仲間、この三つの「間」が、現代社会では十分与えられていないからです。

 学校の教科体育では、子供たちを鉄棒好きにさせるための工夫を多く行います。中学年の指導で大切なことは、「登り技」「回転技」「降り技」をバランスよく教えること。高学年になると、自身の体重が増えるので、落下への恐怖心が芽生え鉄棒の練習への積極性が薄れてきます。低・中で鉄棒に慣れ親しませることがとても大切です。

 だから、休み時間に鉄棒を練習している子は本当に素晴らしいと思います。

 学校では、子供が体育を通して、体を動かすことに親しむよう指導しています。ご家庭でも、週末、お子さんと体を動かす機会をもってくださるようお願いします。子供を運動好きにさせるかどうかは、大人のがんばり次第なのですから。 

持久走記録会 後日談

 今日から12月。令和5年も、あと一か月になりました。月日が経つのは、本当に早いものですね。昨日「いつまでたっても寒くならない」など軽口を載せたら、今日はすごく寒くなりました。すみません。

 先月28日(火)に行った持久走記録会について、後日談があるのでいくつかお伝えします。

 まず、お知らせした通り、2年生は学級閉鎖の影響で12月7日(木)の3校時 10:30~に延期させていただきます。先日文書を配信させていただきましたが、それに伴い、LEBERの健康観察に「持久走練習に参加しますか」という表示が出続けるので、継続して入力をお願いします。

 子供たちから、感想が出てきました。低学年の学級では、思ったような順位に入れなかった子供たちが、試走の時と記録が大きく向上していることに気付き、自分の成長を喜んだとのこと。中・高学年の子供たちも、教師が思ったほど順位へこだわることなく、「記録が上がった!」と喜んだ子が多かったとのこと。またある学級では、順位に納得がいかず落ち込んでいた子に、「順位よりも、完走できたことがいいことなんだよ。」と優しく諭した子がいたとのこと。「持久走記録会」に名称を変更し、順位よりも自身の記録の向上に、喜びと達成感を味わわせようとした成果が、至るところでみられました。

 記録会の前に、子供たちからこんな話をいくつか聞きました。「〇位に入ったら、好きなものを買ってもらえるんだ!」

 子供たちの励まし方の一つです。おうちの方の愛情と、何よりも期待が伝わってきます。でも、気になることがあります。〇位に入れなかったとき、子供たちはどう思うでしょう。保護者の方はきっと、「いいのよ、気にしないで。次、がんばれば大丈夫。」と言葉がけをされることでしょう。でも、子供はその経験不足から、結果を残せなかったという気持ちをうまく処理できず、心にもやもやを残してしまうことがあります。もちろん、それをモチベーションに変換できる強い子もいるでしょう。しかし、その方法で子供たちに持久走を好きにさせられるのか、私は疑問に思っています。

 私は担任の時、子供たちにいつもこう伝えていました。「がんばった人は、みんな立派だ。途中で転んでも、歩いてもいい。それでも再び走り出して、ゴールできたら、それは素晴らしいことだ。結果は気にしなくていい。精いっぱい走ればいい!」

 そんな甘いことでいいのか、この厳しい時代を生きる子供たちに結果を求めてはいけないのか、というお考えもあるでしょう。でも、「コンプレックスを跳ね返す強い意志の力」を築くには、土台部分に「自分ならできる!」という自信、「この競技が好きだ!」という前向きな姿勢、そして不安に立ち向かう「勇気」が必要なのです。それには結果で評価するより、過程を重視することが大切なのです。

 今後も「持久走記録会」として、「順位より記録の向上。練習より1秒でも記録を縮めたらそれは素晴らしい成長。ライバルは、昨日の自分!」という考えを継続していきたいと思います。そして子供たちに「たとえ足が遅くったって、がんばれば記録が伸びるんだ!」という達成感と意欲をもたせ、持久走を好きにさせたいと思います。皆様にご理解をいただければ幸甚です。