学校ブログ

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4年生特別授業+学校保健委員会を行いました

 朝は刺すような冷え込みでしたが、日中は幾分暖かくなりました。この後は、何やら3月並みの暖かさになるとか。もう、身がもちませんね。

 本日、4年生特別授業と、学校保健委員会が行われました。コロナ禍などの影響で、子どもたちの在宅時間が長くなりがちです。ゲームやネット動画視聴に時間を費やし、生活リズムが乱れがちな現代生活において、ICTの望ましい利活用について知らせておくことが大切だと考えたことがきっかけです。講師には、吉川市教育委員会特任教育支援員でいらっしゃる大西 久雄先生をお招きしました。

 大西先生は、次のようにお考えです。「ICTの利活用について子どもたちに教える上で大切なことは、禁止事項や制限ばかりを指導するのではなく、子どもたち自身に、望ましい活用の在り方を考えさせることが重要です。」

 そのお考えのもと、授業を次のように進めてくださいました。

 まず、アメリカでICT教育の啓発に使われている動画を子どもたちに見せ、「この動画をみて、どんなことを疑問に思った?そして、その答えを、どう考えた?まず一人で考えて、そのあと話し合ってみよう。」

 子どもたちは集中して画面に見入り、そして考えを一生懸命書き出していきます。

その後、自分の考えについて伝え合い、学級全体で考えをまとめていきました。

 最後に子どもたちに感想を書かせたところ、「スマホを使うために、時間を守ることは大切だと思った。」「スマホは楽しいけれど、でも、友達と遊んだり自然に触れたりすることはそれよりもっと大切だと思った。」など、素晴らしい感想がたくさん出されました。

 

 1組、2組の授業を終えたあと、大西先生には職員とPTA役員の皆様を対象に、講義をしていただきました。

 大西先生のお考えは、一貫しています。「ICTの活用には危険性が潜むからといって、大人が規制や制限ばかりを設けるのではなく、よいところも、注意すべきところも十分理解したうえで、子どもに使わせてみること。子どもを信じて、考えを尊重しながら、大人が望ましい活用方法について一緒に考えていけばよいのです。」

 今日の授業をみて、それがとてもよくわかりました。あえて結論をまとめないことで、子どもたちは一人学びや話し合いをとおして、ICTとの付き合い方について考えを深めていきました。一人の児童が、「スマホは楽しくても時間を守って使うといいと思いました。」と書いたので、「どうして時間を守るといいの?」と聞くと、「うーん、そのほうがすっきりするから。」と答えてくれました。時間を守って、正しい使い方をすると気分がいい、ということを子どもはちゃんと知っているのです。

 大切なのは、大人が子どもと一緒にICTの活用の仕方について考えること、大人も、ICTを自分の生活の向上のために使ってみて、感想を子どもたちとかわすこと。そうした姿勢をもつことだと思います。大西先生に改めてそれを教えていただきました。

 大西先生、本日は貴重なご指導を大変ありがとうございました。

うれしそうな子どもたち 三学期のスタート エンジンがかかってきました

 今朝の気温はマイナス3度。本当に寒い朝でした。それでも、北谷小の子どもたちは元気いっぱいに活動しています。

 用務員さんが、地域で使われていた獅子舞や、踊りのお面を、職員室の廊下に飾ってくれました。どれも、地域で大切にされてきた美しい伝統の品です。かつては、獅子舞は子どもの頭をあまがみして、厄払いをして、その健やかな成長を願いました。地域全体で子どもを育てていこうという、美しい心情にあふれていた時代が、日本には昔からあったのだなあと思います。そのことをホームページに掲載しようと写真を撮ったら、発育測定を待っていた子どもたちがピースして、写真に華を添えてくれました(笑)。

 係活動を決めていた学級の様子です。新学期が始まり、係を楽しそうに決める姿を撮りたかったのですが、シャッターハンターたちにピースをされていまい、本来の様子が分からなくなってしまいました(笑)。

 図工作品づくりに取り組む子どもたち。みんな、一生懸命つくった作品を自慢げに、そしてとてもうれしそうに見せてくれました。力作ぞろいで、すばらしかったです。

 各学級を回って気付くことは、子どもたちがとても楽しそうだ、ということです。冬休みが明け、生活リズムが整わず、軌道に乗り切れない子どもたちがたくさんいるだろうな、と心配していたら実際はその逆でした。子どもたちは仲間との再会を喜び、一緒に活動できることを心から楽しんでいるように見えました。

 大人の思惑と違って、きっと子どもたちは学校で仲間といっしょに活動できることをとても楽しみにしていたのでしょう。その様子が伝わってきました。とてもうれしく、ありがたいことです。子どもたちのやる気に満ちた姿勢を大切にしながら、学校生活を軌道に乗せていきたいと思います。

 これも、子どもたちの健康管理や学習の準備などにご配意いただいている保護者の皆様のご協力のおかげだと思います。大変ありがとうございます。北谷小学校は今、仲間との再会の喜びに満ちあふれています。

令和4年度 第三学期始業式 目標を決めることの大切さ

 風が少し強かったけれど、よく晴れた一日になりました。

 本日1月10日(火)より、3学期がスタートしました。子どもたちの生きる力をはぐくため、職員一同今学期もがんばっていきたいと思います。

 学期はじめは、学習・運動・生活などに係る新学期の目標を決めます。その目標が形骸化しないよう、子どもたちにとって価値あるものとなるよう声掛けをすることが大切です。

 そこで、始業式の校長講話で、「足無し禅師」と呼ばれながら多くの人の尊敬を集めた小澤 道雄禅師について、次のようなお話をしました。

 

 小澤禅師は2本の足のどちらもひざから下がなかったので、「足無し禅師」と呼ばれていました。禅師というのは、立派なお坊様を尊敬して呼ぶ呼び方です。小澤禅師は20歳のころ戦争に行っていましたが、敗戦後、極寒の地シベリアで働かされました。ある日、逃げようとした仲間を止めようとして、見張りの兵隊に撃たれてしまいました。傷を治すために、遠く離れた中国の病院に運ばれましたが、マイナス50度という極寒の中、終戦時の夏の軍服のまま、屋根のない貨車で三日も運ばれたのです。仲間の半数は凍死し、小澤禅師も両足が重度の凍傷に罹りました。麻酔も道具もない中での両足切断の手術は、想像を絶する痛みでした。術後も痛みと苦しみが、一か月以上続きました。

 その後命がけで日本の家族のもとに帰り、家族と再会できましたが、不自由な体では家族のために働くこともできませんでした。小澤禅師は絶望し、何度も死んでしまいたいと思いました。

 そんな中、突然、ある考えがひらめきました。「苦しいのは、比べるからだ。」それはこのような思いでした。

「自分は27年前、五体満足で生まれた。その時と比べるから苦しいのだ。27年前に生まれたことをやめにして、今日、両足がないまま生まれたことにすれば、なんの苦しみもない。そうだ。『本日ただいま誕生』したのだ。」

 現実に、リハビリは困難を極めました。義足を付けるとき、足の切断面がひどく痛みました。その都度、小澤禅師は激痛に耐え、「本日、ただいま誕生!」と唱え続けました。そして、「自分は、仏様に生かされている。そのご恩返しをしなくてはいけない。そのために、一生をかけて、次の目標を守ろう。」と心に決めました。

一つ、笑顔を絶やさないこと。一つ、人の話を素直に聴くこと。一つ、誰にでも親切にすること。一つ、絶対に怒らないこと。

 こうして小澤禅師は、信じられないことに、不自由な足で日本中を旅してまわり、托鉢に努めました。お寺や不幸な人のために、多くの寄付を集めたのです。そして、悩みを抱える人の話を温かく受け入れ、幸せへと導きました。いつしか周囲は彼を心から尊敬するようになり、「足無し禅師」として多くの人が慕ったのです。彼はその生涯を「本日ただいま誕生」という本にまとめ、その感動的な内容は、映画やドラマ、演劇となり、多くの人を感動させました。そして、57歳で幸せな生涯を閉じたのです。

 小澤禅師がもし「なぜ戦争などに行かなければならなかったのだ」「なぜ自分が両足を失うはめになったのか」と、人を世を恨み続けたのなら、決してこのような境地には至らなかったでしょう。生涯をとおして四つの目標を守り、多くの人を救うことで恩返しをしたことで、小澤禅師は幸せな人生を送ることができたのです。

 このあと、代表児童が立派な作文を読み上げてくれました。「三学期は、たくさんの人と話したい。今まであまり話したことがなかった人とも、自分から、話しかけてみたい。」

 素晴らしい内容でした。まさに目標とは、それでよいのです。目標を決めるのは、自分の幸せに近付くためです。そして、目標は小さくてよいのです。「忘れ物をしない」とか、「2分前に着席する」とか、ちょっとがんばれば達成できるものでよいのです。「夢は大きく、目標は小さく」です。その小さな目標を達成したとき、人は大きく成長するのですから。

 三学期も、子どもたちが将来立派に自立できる力を身に付けるために、幸せに近付けるように、職員一同がんばってまいります。今学期も、よろしくお願いいたします。 

 

令和4年度 二学期終業式

 朝の冷え込みはそれほどではありませんでしたが、日中急に風が強くなりました。しかし、冬の空がどこまでも澄み渡るお天気でした。

 本日、二学期終業式を迎えました。終業式は、いつものようにオンラインで行いました。本当は体育館で、子どもたちの表情をみながら話をしたいところです。でもオンラインも決して悪くありません。手元の資料を子どもたちにはっきりと見せられるからです。本日は、二学期の子どもたちのがんばりを労うために、表情をみせたく思いました。周囲に気を付けながらマスクを外し、校長講話を行いました。

 主な内容は、「形から入ることの大切さ」です。二学期の子どもたちのがんばりを称賛したあと、次のようにお話ししました。

「明日から冬休みですね。日本の伝統文化や行事に触れる機会がたくさんあります。大掃除、大晦日、除夜の鐘、初日の出、初夢、お年玉・・・。どれも聞いたことがある言葉ですね。みなさんが楽しみにしているお年玉は必ず袋に入っていますね。どうしてだと思いますか?実は「袋に入っている」という形が大切なのです。

 昔、プロ野球チームで「東映フライヤーズ」というあまり強くないチームがありました。ところが、水原茂という人が監督になると、めきめきと力を付け、2年目には優勝してしまったのです。いったいどんな魔法を使ったのでしょう。

 実は水原監督は、フライヤーズのユニフォームを一新したのです。それも、当時最強といわれたジャイアンツのユニフォームに似せ、しかももっとかっこいいデザインにしたのです。それと、選手が試合会場まで移動する列車を、一番高級な一等車にしたそうです。

 選手たちはそれまで、「どうせ俺たちは弱いんだ」という暗い気持ちでいたのです。でもユニフォームがかっこよくなって、がぜんファンから注目されるようになりました。「ひょっとして、自分たちって、すごいのかな?」と思うようになったのです。

 するとチームがどんどんよい方向に向かって、とうとう二年目に優勝してしまったのです。このように、人は見た目でやる気になることがあります。

 ここで、自分のことを振り返ってみてください。例えば筆箱。中に入っている鉛筆は、ちゃんと削ってありますか?使いやすい消しゴムが入っていますか?子育てアドバイザーの人によれば、筆箱の中身がきちんと整っていることで、勉強の力も上がるそうです。

 冬休み、もちかえった道具の中身をきちんと整理して、ぴかぴかにしてみてください。きっと三学期、やる気が上がりますよ。」

 日本人は、様式美を好むといわれます。形から入ることが、よいきっかけになることもあります。子どもたちは冬休み、学習用具をもちかえります。お手数ですがそれらをご家庭でも点検していただき、整理整頓をお手伝いしていただければ幸いです。きっと、三学期の学習が楽しみになり、子どもたちの力になると思います。

 その後、代表児童の言葉、生徒指導主任、安全主任の指導を行い、終業式を終えました。代表のお子さんは2学期の振り返りをクロームブックのプレゼンで行うなど、ICT活用の有用性を全校児童に見せてくれました。生徒指導主任からは望ましい生活習慣を保つことの大切さ、安全主任からは火遊びや道路での遊びに注意すること、登下校を見守ってくださるボランティアの皆様へ感謝の気持ちをもつことについて伝えました。

 教室にいくと、担任が「黒板アート」で、二学期の子どもたちのがんばりを労っていました。「ワンピース」や「ブルーロック」、「スパイファミリー」のキャラクターが、笑顔で二学期の振り返りを称賛していました。担任の子どもたちへの気遣いでした。

 そして通知表を、一人一人の子どもに励ましの言葉とともに渡していました。「よくがんばったね。三学期は、この課題に取り組めば、もっと伸びるよ。」子どもたちも真剣にうなずきながら聞いていました。

「校長先生!ぼくたちみんな、二学期がんばったよ!いぇーい!」

 最後に、全校で一斉下校を行いました。寒い中でしたが、班長さん・副班長さんが班員を迎え入れ、安全を見守りながら下校しました。班長さん・副班長さん、いつもありがとう!

 「さようならー!よいお年をー!」みんな、笑顔で帰っていきました。二学期、本当によくがんばったね。毎日、一生懸命勉強や運動に取り組んでくれてありがとう。また三学期、みんなで力を合わせてがんばろう。

 年末年始は、様々な伝統的な文化や行事に触れ、豊かな心をはぐくむ機会も多いと思います。どうか、コロナなど病気や事故・けがにお気を付けになり、よい年末年始をお過ごしください。

 二学期も、北谷小ホームページをご覧いただき、まことにありがとうございました。北谷小を見守ってくださった保護者・地域の皆様に、心より御礼申し上げます。

 

 

逆上がり補助器の修理ができました

 今朝の外気温はついにマイナス3度となりました。いよいよ、冬のど真ん中に来たな、という感じがするぐらいの寒さです。

 鉄棒のところに設置してある逆上がり補助器がボロボロになってしまったので、用務員の山崎さんに修理を依頼しました。時間をかけ丁寧に修理をしてくれて、ごらんのとおり、ピカピカに生まれ変わりました。その仕上がり、まさにプロ級!

 早速、体育主任の小川先生が校庭に設置してくれて、これでもう大丈夫。子どもたちの練習のお役に立ちそうです。山崎さんはいつも職人並みの技を発揮して、外部に注文しないでも修理をしてくれます。ありがたいですね。

 いつも、この北谷小ホームページをご覧いただき、まことにありがとうございます。ご承知のとおり、今週は通知表の仕上げ作業にかかりっきりになります。しばらく更新をお休みして、最終日に二学期最後の更新をしたいと思います。

 ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

 

外国語の授業と子どもたちのICT活用能力

 昨日より寒い一日になる、と予報ではいっていたのですが思ったより日中は暖かかったです。

 外国語の授業をのぞきました。外国語指導の先生と、ALTの先生のご指導で、5年生がお買い物のスキットについて練習していました。

 メニューの一覧をみせ、「What would do you like?」「I'd like Hamberger.Hou much is this?」とお気に入りのメニューを注文して、値段を聞くスキットです。先生方の模範演技をみたあと、子どもたちはさっそくペアをつくって、練習を始めました。みんな楽しそうに会話を交わしていました。

 実生活の場面に基づく、生きた英会話の練習が楽しい雰囲気の中で続き、かつての外国語の授業とは隔世の感があります。こうして、子どもたちは英会話に親しみ、中学校での英語の授業の基礎が築かれていくのです。

 昔、「あいあむ、えーと、すちゅーでんと。えーとはいらんよ。」と学校の外国語の授業を揶揄するようなCMがありましたが、今の学校の授業の指導法はずっと進んでいますね。

 5年生の社会科では、プログラム学習キット「MESH」を授業に活用する場面がありました。

 地図帳に記載された地名がどのページにあるかを当てていくウォーミングアップですが、そこで次の児童を指名するのにMESHのプログラムが使われていました。センサーのボタンを押すと、画面上にランダムに出席番号が表示されるものです。

 これだけなら、フリーのアプリで代用が利くのでは?と思うところですが、なんとこのプログラムはクラスの児童が組んだものだったのです。自らアプリ開発をしたわけですね。それが授業で使われる意義はとても大きい。プログラム学習を単なる学習で終わらせることなく、クラスの授業で役立つものをつくりあげたわけですから。いや、感心することしきりです。すごいの一言!

 ICTの利活用能力は、子どもたちのほうがずっと高いのかもしれません。プログラム学習が、子どもたちの大きな可能性を感じさせてくれた瞬間でした。

 

 

霧の朝

 今日の朝も、外気温1度。寒い朝になりました。それに加えて、今日はいつもと違った景色になりました。下の写真をご覧ください。北谷小の運動場です。

 ご覧のとおり、大変な霧になりました。

 でも、グラウンドコンディションは悪くなかったので、いつもの朝と同じように、元気いっぱい外に出て体を動かしました。子どもたちの関心をひいたものが、もう一つありました。

 いつものように子どもたちと一緒に校庭を走ろうと外に出ると、「校長先生、みてみてー!」と呼び止められました。

 何かと思っていってみると、小さな氷があったのです。上の写真ではちょっとわからないのですが、鉄棒の下ではもっとはっきりしていました。鉄棒のマットの上に、小さな氷のかけらがたくさんあったのです。マットの上の水分が凍って、白く見えたので、子どもたちがたくさん氷を手に入れることができました。

「わー、氷がたくさんあるー!!」

 霧のおかげで、いつもと一味も二味も違った運動場。幻想的な太陽の写真を撮ろうとしたら、子どもに割り込まれてしまいました。「いぇーい!」

 思えば、私たちが子どもの頃より、水たまりの氷や霜柱をみる機会が格段に減っていると思います。そのうち、霜柱をみたことがない、という子が出てくるのでしょうか。改めて、自分たちにできることをやって、二酸化炭素排出の量を減らし、地球温暖化を食い止めることに協力したいものですね。冬の朝、子どもたちが氷をたくさん見つけて、日本の美しい四季を感じられるように。

校内書き初め展を行いました

 このところ、休み時間元気に遊べていた子どもたち。今日は一転して雨模様になりました。そして今日から5時間授業です。いよいよ学期末進行。忙しくなります。

 本日、校内書き初め展を行いました。3~6年生は体育館で行いました。体育館は窓を開け、CO2メーターで測定しながら十分な換気を行い、子どもどうしも可能な限り距離を開け、感染に気を付けました。

 子どもたちは、これまでの練習の成果を発揮しようと、一生懸命作品づくりに取り組みました。

 中には、「校長先生、ここ(の撥ね)どうやってやったらいいか、わかりません。」と質問してくる子もいました。とても感心しました。そうした質問をしてきた子は、向上心に富み、素晴らしい気付きができる高い能力の持ち主です。

 習字に限らず、ならいごとというものは正しいやり方を知って、繰り返し練習をすることではじめて技能が上達します。技術を身に着けるには時間がかかります。週1度の書写では、理論を教えるのが精いっぱい。学校の書写の時間だけで、満足のいく作品をつくりあげることはとても難しいといえるでしょう。

 大切なことは一人一人手をとって、筆の扱いを教えてあげることです。そうすることで、子どもははじめて「あ、こうすればこの撥ねや払いがきれいに書けるんだ。」と理解します。全員にやってあげたいところです。でも時間も人手もありません。担任や主観教諭・教頭をしていたこと書写を担当すると、いつもはがゆく思っていました。

 「習うより慣れよ。」先人の遺した貴重な教えです。正しいやり方を覚え、何度も何度も繰り返す。上達するにはそれしかありません。しかし、今の学校教育はあまりにもやることが多く、集中してできないのがなんとももどかしいところです。

 それらを差し置いても、日本の美しい伝統の書き初めが、学校教育をとおして子どもたちに継承されていくのは素晴らしいことだと思います。ICTがいくら発達しても、美しい字を書く喜びは失われることがないと思います。

 今日の書き初めは、どの学年もとてもよくがんばっていました。

「よくがんばったね。出来栄えなど、気にしなくてよい。ベストを尽くしたあなたの姿勢は、立派だ。」

 そのように言葉を掛け、がんばってよい作品づくりに挑戦した子どもたちの姿勢そのものを称賛することが、私たち大人にできる最善策の一つだと思います。

 

わたしのいのち 生命の尊さ、支えあう命

 朝夕の冷え込みとは対照的に、日中が暖かいことが幸いです。

 校内巡視をしていると、4年生が道徳の授業に集中して取り組んでいました。主題は「わたしのいのち」、生命の尊さを知り、一生懸命に生きようとする心情を育てる内容です。

 主人公のゆうちゃんに、おじいちゃんが語り掛けます。

「人はがんばって生きて100年ちょっと。上り坂もある、下り坂もある。曲がりくねった道なんじゃ。それでも、くじけずに歩いていけるのは、いろんな人たちや、見えるもの、見えないものの大きな力がしっかり支えてくれておるからじゃ。人はときどき、生かされていることを忘れて、道にゆきづまる。そんなときは、胸に手を当てて、じっと心臓の音を聞くことじゃ。」

 ゆうちゃんは心配して、

「おじいちゃんは、もうすぐいなくなっちゃうの?」

と尋ねます。

おじいちゃんは優しく答えます。

「誰にもいつかは、道の終わりがくる。それがいつになるかは、わからんことじゃ。わしらにできるのは、一日、一日を、おかげさまでと感謝して、せいいっぱい大切にすることじゃ。」

この話を聞き、子どもたちは淡々と自分の思いを発表していきました。

「命は限られているからこそ、精一杯生きなくちゃいけないんだと思いました。」

「いつも感謝の気持ちを忘れないことが大切なのだと思いました。」

 子どもたちはよい意見をたくさん発表していました。充実した授業でした。

 命は限られているから貴重なのだ・・・。人生の時間は無限にある、と思っている子どもたちには実感しにくいかもしれません。人は生きてるんじゃなくて、生かされている。だから、誰かのためにがんばることも必要なんだ。伝え続けなければいけないのが大人の務めだと思います。

 日本中の学校が、道徳の授業を中心に命の大切さを一生懸命伝えています。でも、命や人権に係る事件や事故をなくすことはとても困難です。命の大切さは、みんなわかっています。だから、こんな言葉がけも必要だと思います。

「命が大切なんて、みんなわかってる。でも、私が伝えたいことはたったひとつだ。あなたが大切なんだよ。」

そうした大人の言葉が、子どもたちの心を育てていくと思います。 

校内書き初め展と三郷特別支援学校交流学習

 今日も日中はとても暖かな日になりました。

 しかし、校内で大変風邪が流行っていて、欠席児童が多くなっています。現在、文部科学省や厚生労働省からの行動制限はかかっていませんが、今のウイルスの感染力の強さは決して油断できないものです。週末もマスク着用、うがい・手洗いの励行、定期的な換気など十分ご注意ください。

 校内巡視していると、5年生が一生懸命書写で書き初め練習に取り組んでいました。素晴らしい集中力でした。

 いよいよ、来週13日(火)は校内書き初め展です。心配なのは、道具の忘れです。きれいな文字を書くには、まず道具が整っていることが必要です。今週末にお声がけいただき、13日に書き初め道具の忘れがないようご配慮をお願いします。

 2時間目、2年生が「支援籍交流」を行いました。三郷特別支援学校に通っているお子さんと子どもたちが楽しく交流するイベントです。どんな内容か事前に聞かなかったので、体育館に様子をみにいってみると、まあどうでしょう。とっても楽しそうに交流をしていました。

 体育館中にドラえもんのテーマが流れ、色鮮やかなテントシートをみんなでもって、楽しそうにダンスを踊っていたのです。みていて、とても微笑ましくなりました。

 支援籍交流は、「インクルーシブ教育」のために行います。障害のあるなしにかかわらず、遊びの中で楽しく交流を重ね、互いの人権を尊重する温かい心を育てるものです。今日のプログラムは三郷特別支援学校の先生が用意してくださったものですが、さすが素晴らしい内容が用意されていることに感心しました。

 明日から週末、お子さんやご家族様の体調管理に十分をお気を付けていただき、安全にお過ごしください。

三年生消防車見学

 朝の冷え込みは格別でしたが、日中はずいぶんと温かくなってありがたかったです。子どもたちも業間・昼休みと元気に遊べて楽しそうでした。

 三年生が社会科の学習で消防車・救急車見学を行いました。吉川南消防分署の皆様にお越しいただきました。
「おはようございます。今日は、みなさんに消防車・救急車を直接おみせしたいと思います。」

「おはようございまーす!」「よろしくお願いします!」

「これが火事を消すときに使うホースです。折りたたむと、小さくしまえるんだよ。」

「すごーい!!」「消防車の中ってこんなになってるんだ!」

「これが消火のときに使うホースのジョイントです。」「かっこいい!!」「落としたらどうなるんですか?」

「いや、壊れます(笑)。そうならないように、みんな日ごろから訓練しているんですよ。」

「これが救急車の中に入れてある『ストレッチャー』です。さわってごらん。」

「あ、ちょっと固い!でも柔らかい。」「すごく高ーい!」「これで患者さんを病院まで運びます。」「救急車って、病院にあるんですか?」「いいえ、消防署にあるんですよ。」「えー?!」

 室内では、消防服に着替える体験をさせていただきました。「わあ、思ってたより重い!」

 未来の消防士さん、完成!

 あっという間の2時間でした。幸い、途中で出動もなく、最後までたっぷりと見学をさせていただきました。

「ありがとうございましたー!」「さよーならー!」

 吉川南消防分署の皆様は、本当に子どもたちのために貴重な時間を割いて、丁寧な説明をしてくださいました。本物の消防車や救急車、消火服に触れることができて、子どもたちも大満足でした。

 今、ちょっとしたヒーローブームです。ウルトラマンや仮面ライダー、戦隊もの、「ヒロアカ」や「鬼滅の刃」等の中に、子どもたちがあこがれるヒーローがたくさんいます。でも、今日子どもたちの目の前に現れてくださったのは、まぎれもない本物のヒーローの皆さんです。日頃より訓練に励み、家事や事故が起きれば真っ先に現場に向かい、人の命を救うために最善を尽くす。それこそ、本物のヒーローといえるでしょう。そうした憧れの職業に触れさせておくのは、望ましい職業観、勤労観をはぐくむうえで最も大切です。最上のキャリア教育だと思います。

 お忙しい中、子どもたちのためにご来校くださった吉川南分署の皆様、今日は本当にありがとうございました。

業前運動と学力検査

 日中は日差しが暖かかったのですが、朝の冷え込みは格別でした。車の外気温計をみると、0度。子どもたちは通学路途中で水たまりに張った氷を見つけて喜んでいました。

 そんな寒い朝でしたが、今学期最後の業前運動を行いました。各学年の様子です。

 みんな、とっても元気に体を動かしていました。

 「こんな寒い中半袖半パンで、大丈夫?」と心配される方がいらっしゃるかもしれません。でも子どもたちの適応力は大したものです。いざ始まると、元気に体を動かして、自然と笑顔もあふれます。本来子どもがもっているエネルギーが目覚めて、活力につながっていくのだと思います。

 コロナにかからないようにするためにも、体の免疫力を高めることが大切です。それには、元気に体を動かすことが有効です。そして心と体はつながっています。楽しく体を動かせば、気分もすっきりして学習効果が高まり、情緒も安定します。元気いっぱい体を動かすことが子どもたちの成長にもたらす好影響は計り知れません。みんな元気に体を動かして、立派でした!

 2・3時間目にはTK式学力標準検査を実施しました。

 結果は三学期、通知表ファイルに入れお渡しします。大切なことは、次年度を迎えるにあたり、国語・算数のどの部分が習熟できていて、その部分が課題になっているかを正しく理解することです。このテストは、通知表の成績には関係がありません。学力の現住所を知って、得意を伸ばし、不足を補うための客観的な資料となります。

 三学期にテストが返却されたら、お子さんと話し合い、家庭学習等の参考にしていただければ幸いです。

教育支援担当訪問 研究授業でがんばった子どもたち

 真冬の寒さの日が続きます。朝、車の外気温計をみたら、なんと3度。宇都宮でははやくも雪交じりの雨が降ったとのことで、いよいよ本格的な冬がきたようです。

 本日は特別日課5時間として、教育支援担当訪問を行いました。東部教育事務所と、市教委学校教育課の先生のお招きして、全クラスで公開授業を行いご指導をいただきました。4時間目と5時間目は、それぞれ2年生と4年生が研究授業を行いました。

 2年生は、「かけ算をつくろう」という単元でした。習得したかけ算を使って、日常生活の中で出会うような問題場面を想定して、自分たちの考えで解決していく授業です。

 子どもたちがクロームブックを使って自分の考えをどんどん発表していきました。様々なアイディアが出て、互いに考えを深めることができました。

 クロームブックを使うと、子どもたちの考えたアイディアが一覧表示されます。そこからアイディアの共通性や異なる部分を考えながら、よりよい解決方法を見つけることができるのです。ICT活用の素晴らしい面です。

 

 4年生は、「変わり方調べ」について自力解決学習を行いました。タイルを階段状に積み上げていって、まわりに「キラキラテープ」を貼る、という場面です。少ない段ならすぐわかるけれど、20段も積み上げると、どのぐらいキラキラテープが必要になるか見当を付ける必要があります。子どもたちに「どのぐらいの長さがいるかな?」と、生活場面に近い問題を出して、必要性と切実感をもたせます。子どもたちは解決のために、様々なアイディアを考えていきます。

 子どもたちは考えたアイディアを、席が近い子とペアを組み、わかりやすいように説明していきます。これがとても大切です。アイディアを他の児童にわかりやすく説明することで、考えが整理され、言葉による表現力も高まっていきます。「わかった!」という賞賛の言葉がもらえるのも、うれしいところです。

 そして、自分のアイディアや発見、気付きを全体で共有していきます。まさに、子どもが主役の授業です。クラスみんなで話し合う中で、どの考えが最も優れているかを共有していきます。

 担任は子どもたちの理解を高めるために、実態に応じた授業プランを練りこんでいきます。そして、得られた成果と課題を職員全体で協議し、よりよい指導方法への昇華していきます。「研究授業を行わなければ、授業の腕は向上しない」といわれるゆえんです。

 そうした担任のがんばりに応えるかのように、子どもたちも問題解決に一生懸命取り組み、素晴らしい発見をして共有していきました。どちらも、とてもよい授業だったと思います。

 本日の研究授業で得られた成果と課題を職員全員で共有し、日々の授業の質の向上に生かしていきたいと思います。

六年生読み聞かせ さすがの技術に脱帽

 昨日より、幾分寒さも和らいだように感じました。朝、読み聞かせボランティアの皆さまが、6年生に読み聞かせをしてくださいました。題目は昔話「小僧と山姥」、そして著名な絵本作家 五味太郎先生の「仕掛け絵本」の紹介でした。

 さっそく、読み聞かせをはじめると、子どもたちはその朗読の技術にぐいぐい引き込まれ、よく集中して聴いていました。その次の仕掛け絵本も、食い入るようにお話を聴いていました。

 さすがは読み聞かせボランティアの皆さま、お話に引き込む技術の素晴らしさに感心することしきりでした。

 VDT症候群という言葉があります。かつては、ディスプレイ症候群といわれていました。子どもたちが一日のうちのかなりの時間をつぎ込むゲームやネット動画は、派手な色と音の洪水です。そうしたものに慣れてしまうと、ひどい頭痛や肩こりなど体調の異変が生じる可能性があることと、文字だけを追うことが退屈になってしまい、文章を読むこと苦痛になることがあると指摘されています。

 そうした時代の中、子どもたちに本への興味をもってもらうことは難しいものです。その中でも読み聞かせは非常に有効な手段です。情感たっぷりに読み上げ、絵本の世界の中に引き込めば、子どもたちの想像力が広がっていきます。

 読み聞かせボランティアの皆さまの子どもたちを引き込む技術。本当に素晴らしいと思いました。私たち教職員も、みならいたいと思いました。うーん、がんばらねば。

一年生の図工 スタンプ!スタンプ!

 今日から12月。いきなり冬になったような寒い一日になりました。

 事情により、今日は午前中、1年1組と1年2組の図工を私(校長)が担当いたしました。1年生は担任したことがなかったので、うまくいくか不安だったのですが、はじめてみると、子どもたちのやる気とがんばりに、びっくりさせられました。

 子どもたちはおうちからもってきたいろいろな材料を使って、楽しくスタンプをしていきました。箱、ペットボトルのキャップ、おいもやナス、ブロッコリーなどの野菜、薬のびんなど、実に様々。それらをお気に入りの色に付けてぺったん、ぺったん。あっという間に楽しい作品ができました。

 1年生がうれしそうに作業に集中する姿をみて、とてもうれしくなりました。子どもたちは担任の先生に作品をみせることを楽しみにしていました。

 子どもたちが楽しくスタンプできるように、たくさんの材料をもたせてくださった保護者の皆様、ありがとうございました。おかげで、楽しい作品ができあがりました。

通学班会議を行いました

 昨日の夜から妙に暖かく、季節が逆に戻ったような錯覚を受けました。今日も、曇りがちですが12月と思えないような生温かな気候となりました。

 お昼休みに、通学班会議を行いました。各地区の班に分かれ、通学班担当の先生から、次のようなお話を聞きました。

下に挙げたことは、主な項目です。

①通学路は必ず守りましょう。通学路は、学校とおうちの方が考えたみなさんにとって一番安全な通路です。

②通学路をとおるとき、横に広がって歩かないように気を付けましょう。

③忘れ物をして慌てて家に戻ると急いだり一人になったりして危険です。慌てずに戻らないようにしましょう。

④石を投げたり、空き缶をけりながら歩いたりすることは危ないので、やめましょう。

 どれも当たり前のことですが、実際守らせることは困難が伴います。学校が終わると子どもたちは一気に開放的な気分になるからです。大人だってそうですから。でも、そうしたとき思わず近道をしてしまったり、横並びで歩いてしまったりするものです。それが、いかに危険な行為かを、常日頃から呼びかけ、意識させることが大切です。

 今日は通学班を集め、改めて上のような話に加え、通学班の問題や、通学路の危険個所について確認しあいました。子どもたちの下校をいつも大人が見守れるわけではありません。子どもたち自身の安全意識を常に高めていかなければならないと思います。

 おうちでも、お声がけをいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

市長さんとのミーティング

 午後からは雨交じりの強い風が吹き、下校が大変な子どもたちもいたことと思います。下校に職員が付き添ったり、帰りに注意喚起を促す校内放送を入れたりしたのですが、大丈夫だったでしょうか。

 傘は風に弱く、手元から離れて田に落ちたり、道路に出たりすると極めて危険です。学校でも指導いたしますので、ご家庭でもお子さんへのお声がけをお願いします。

 先週、持久走大会が終わって朝運動場の様子がガラッと変わりました。でも、ご覧ください。走っている子がいるのです。

 なんだ少ないじゃないか、という感想をおもちの方もいることでしょう。けれど、私はとても立派な子たちだと思います。

 現代っ子はものごとを合理的に考えます。「持久走大会の前に練習して、力を高めれば十分でしょ?」なるほど、一理あります。でも、日ごろからの練習を進めるのには訳があります。

 心と体はつながっています。体を鍛えれば、情緒が安定し、学力が高まります。一流のビジネスマンは、筋トレや余暇のスポーツを欠かさない人が多い。これには合理的な理由があり、体を鍛えることが想像力や思考力、そして活力を高めることが科学的に立証されているからです。心と体がつながっている証左です。

 でも、遊びたい盛りの子どもたちに「毎日走ろう!」と呼び掛けても、「えー?遊びたいー」となり、なかなか結果につながりません。

 今日はオンライン朝会で、こうした子どもたちの立派な姿を紹介しました。「継続は力なり」。一見遠回りな地道な努力こそ、成功への近道だということを、これからも子どもたちに伝えていきたいと思います。

 午後、吉川市の中原市長さんがお見えになり、子どもたちとのミーティングを行っていただきました。

 6年生の代表児童たちは、1時間たっぷり、市長さんと吉川市の市政等について話し合いました。ちなみに教員は立ち会えません。市長さんの「子どもたちの純粋な考えが聞きたい」とのご意向があるからです。

 終わった後、子どもたちに感想を聞くと、一堂に「楽しかったです!」という言葉が返ってきました。また市長さんにお話を聞くと、「いやー、感心しました。みんな考えがとてもしっかりして、的確な受けごたえができる。いや、楽しいミーティングができました。」ととてもうれしそうでした。

 吉川市にきて驚いたのですが、本当に市民と距離が近い市長さんです。6年生の子どもたちも、政治というものを一層身近に感じられたことでしょう。中原市長さん、お忙しい中どうもありがとうございました。

少年センターの先生方のあいさつ運動

 今日は最高気温も上がらず、どちらかというと寒い一日になりました。

 下校時、少年センターの先生方が、あいさつ運動にきてくださいました。

「さよーならー!」と元気にあいさつをして、帰路に就く子どもたち。センターの先生は以前は中学校籍だったのことで、「小学生は、よくあいさつをしてくれるのでうれしいですね!」と終始笑顔でした。

 いつも、子どもたちにはあいさつの大切さを次のような言葉で伝えています。

「鳥は、飛ぶことができるので空で過ごします。リスは、木登りが得意なので森に棲むことができます。では、わたしたちは人間はどうでしょう。あいさつができるので、人と人の間で過ごすことができるのです。だから、「人間」というのです。」

 子どもは、一人で生きていくことができません。必ず、多くの人とかかわって成長していきます。したがって、子どもたちが健やかに成長するために身に付けさせたい力がコミュニケーション能力です。私は、「友達と一緒に楽しく過ごす力」「仲間と一緒に困難な課題に立ち向かう力」は、学力や体力以上に重要だと思っています。

 その第一歩が、あいさつができることです。北谷小では、元気なあいさつを推奨しています。ご家庭でも、あいさつができることの大切さをお伝えいただければ幸いです。

 少年センターの先生方、ありがとうございました。

令和4年度 校内持久走大会

 朝から澄み渡る青空が広がり、絶好の持久走大会びよりとなりました。申し訳ありません、校長は出張が重なり報告を受けることしかできなかったのですが、多くの子が力の限り走り、年に1回の大会にふさわしい行事になりました。

 これまで、毎朝の持久走練習や、体育の試走でがんばって走ってきた子どもたち。実力を十分発揮できた子どもも多かったことでしょう。思うような結果を出すことができなかった子もいたことでしょう。

 でも、怖さをこらえて参加し、ゴールまで走りぬいた子はよくやったと思います。おうちでも、子どもたちにねぎらいの言葉をかけていただければと思います。順位よりも大切なのは、きちんと大会に参加して、最後までやり抜くことで、それができた子は、みな立派だということを。

 応援にお越しいただいた保護者の皆様、ありがとうございました。

持久走練習 高学年試走

 昨日とは一転、日中は10月なみの陽気となりました。朝方、グラウンドは湿っていたのですが、午後からはコンディションが回復したので、午前中に予定していた高学年の試走を、6時間目に行いました。高学年の児童からすれば、試走には抵抗があったことでしょう。しかし、本番での安全性を高めるために、一度コースを走っておくことはとても重要です。子どもたちにとっても、走りの戦略を立てられるますから。

 それでも、多くの子どもたちが真剣な表情で、ゴールを目指し、立派な走りを見せたことはとてもよかったです。

 印象的な場面がありました。順位にとらわれることなく自分のペースで走り、最後まであきらめずゴールした子に、そこにいた児童みんなから大きな拍手が送られたことです。とても美しい、感動的な光景でした。改めて、持久走の練習を通して子どもたちに何を学ばせればよいのか、思いを馳せることができました。

 現代社会の高学年の児童は、情報の洪水に囲まれているので、大人とほぼ変わらない認知能力をもちます。自分が他人からどのようにみられているか細心の注意を払い、周囲から浮かないことに気を配ります。みんながみている前で、勝負に負けるなどはもってのほか。それは集団の中の地位低下につながるからです。だから、負けるかもしれない戦いは、上手に避けます。

 子どもたちのこうした行動は、現代社会に生きる大人の姿の鏡なのかもしれません。この時代に生きる子どもたちが、自然のうちに身に着ける処世術なのかもしれません。

 でも私たちは、与えられた課題や試練に一生懸命取り組む子どもを育てたいと思います。たとえ苦手なものでも、周囲が自分をどうみるかを過度に気にすることなく、泥臭く、粘り強く取り組む子どもに育ってほしいのです。これは軽佻浮薄を是とする現代社会の風潮に逆らうことかもしれません。「学校の常識は社会の非常識」といわれる所以かもしれません。

 けれど、今日目にした光景は、まぎれもなく努力した仲間に惜しみない賞賛を送る子どもたちの姿でした。救われる思いがしました。子どもたちには、結果にこだわることなく、全力で競技に臨んでほしいと思います。たとえ思い通りの結果が得られなくても、その貴重な経験が、自分を大きく成長させてくれるのですから。