学校ブログ

2023年1月の記事一覧

2月のオンライン全校朝会

 ここのところ、あまりの忙しさにホームページ更新もままならないままで申し訳ございません。

今日はオンライン朝会を行いました。校長講話は2つ。一つは先日、学校栄養職員の小野先生からいただいた3年生の食育指導のお話がとてもよかったので、全校児童に伝えました。もう一つは、「イライラしたとき、どうするか」です。私はこんなお話をしました。

「イライラすると、難しいことばでいうと、血圧が上がったり血流がよくなくなったりして、体の調子が悪くなります。でも、どうしてもイライラしてしまうことがありますよね。友達に、いやなことをいわれたとき。先生に注意されたとき。ドッジボールなどのゲームで負けて、相手があおるような態度をとったとき。そんなとき、イライラを鎮める方法の一つが「許すこと」です。

 校長先生の知り合いに、インターネットで商品を売っているAさんという人がいます。

 ある人から注文が入ったので、さっそく品物を送って代金を振り込むようお願いしました。ところが、品物を送っても代金が振り込まれません。何度かメールで催促したのですが、返事がありませんでした。Aさんは「いやなお客さんだ。」とイライラしていました。でも、あるときAさんは気付いたといいます。

「自分は、品物を送って相手に喜んでもらうこの仕事が大好きだ。この仕事に就いているだけで幸せなんだ。」

 そこでAさんは次のようなメールを送ったそうです。「代金をまだいただいていませんが、その商品は差し上げます。気に入っていただけると嬉しいです。ご利用ありがとうございました。」このメールを送ると、とてもすっきりした気持ちになったそうです。そして、うれしいことに翌日、その人から代金が振り込まれたそうです。

 Aさんは、いわばお客さんとけんかをしていたわけです。もちろん、悪いのはお客さんです。でもAさんはあえて相手を許したことで、よい結果が得られたのですね。」

 例えば、ドッジボールで負けてしまって、相手があおるような態度をとったとき。「ああ、自分も勝ったときはうれしいよな。ああいうポーズをとることもあったけれど、あれは相手にとってはよくないんだ。自分は今度から気を付けよっと。」そのような、次の行動の改善につながるような考え方ができれば、それが一番よいのです。

 「春風を以って人に接し、秋霜を以って自ら慎む。」吉田松陰の言葉です。春風のように優しい態度で人に接し、秋の霜のような厳しい姿勢で、自らをただす。「自分に厳しく、人に優しく。」生きる上で大切な考え方です。そして人間関係は、「許す」ことから始まります。それができれば、人生がずっと楽になると思います。

 

3年生食育指導を行いました

 今日も、昨日に引き続き、とても寒い朝になりました。午前7時30分の段階で、運動場の外気温がマイナス4度だったため、今日も体育朝会の実施は見合わせました。自主的に運動場を走る子については、寒さに十分気を付けるよう指導したうえでOKにしました。また、気温の上昇が見込まれたので、その後の外体育もOKにしました。

 本日は、3年生の教室で、学校栄養職員の小野先生をお招きして、食育指導を行いました。内容は、朝ごはんの大切さについてです。

「みなさん、朝ごはんを食べると、三つのスイッチが入ります。それは、頭・体・おなかです。では、そのスイッチを一つ一つ、見ていきましょう。」

 「頭のスイッチが入るとは、朝食は、脳にパワーを与えるということです。」

「体のスイッチが入るとは、朝食が体にパワーを与えるということです。」

「おなかのスイッチ入るとは、朝食をとることで排便がしやすくなり、おなかがすっきりするということです。」

 小野先生は、3年生にわかりやすく説明をしていってくださいました。

「朝食を食べないと、力が出ないですね。食べることで、たくさんスイッチが入って、一日元気に過ごせるということですよ。朝は余裕をもって起きて、落ち着いて朝食をとれば、心と体にとてもいいのですよ。みなさん、朝ごはんの大切さ、わかりましたか?」「はい!」

「では次に、朝食について考えたことを書いてみましょう。」「はーい!」

 子どもたちは、学習してわかったことを思い思いにワークシートに書き込んでいきました。

「朝ごはんを食べると、いろんなスイッチが入って体にいいんだな、ということがわかりました。」

「あさねぼうをすると、朝ごはんをゆっくり食べられないので、ちょっと早く起きたいなと思います。」

みんな、よい意見をしっかり書いていました。

 今日の授業をとおして、子どもたちに改めて望ましい生活習慣の大切さを知らせることができました。

 脳も体も、活動するにはエネルギー供給がとても大切です。冬の朝はとても寒いですが、毎日決まった時間に起きて、余裕をもって朝食をとると、活力がみなぎり、一日元気に過ごすことできることを子どもたちはしっかり学びました。保護者の皆様には、お手数をいただきますが、これからも子どもたちの元気な一日のために朝食のご準備をお願いできれば幸いです。宜しくお願いいたします。

 小野先生、今日はためになる授業を大変ありがとうございました。

とても寒い一日でした

 10年に一度の寒気団の名は、だてではありませんでした。とにかく「寒い!」の一言だった今日。子どもたちの様子をお届けします。

 風は強かったものの、お天気はよかったしグランドコンディションもよかったので、業間休みは遊べました。ところが運動場に出た子どもたちは寒風にさらされてびっくり。「うわ、さむ!!」「きゃー、寒-い!!」

 このときの外気温は0度。さらに風が吹き、体感温度はおそらくマイナス3~4度だったと思います。

 それでもみんな、元気に遊んでいました。まさに、子どもは風の子!たくましいですね。

 おやじの会の皆様が精魂込めてつくってくださったビオトープ。今日は、分厚い氷の収穫場となりました。

「校長先生ー!みてくださーい!こんなに厚い氷が張ってまーす!」

その厚さ、およそ2センチ。かつてないほどの分厚さでした。みんな、大きな氷にびっくり!!

そんな寒い中でしたが、今日は一斉下校を行いました。昨日、県内の高校に届いた不審なファックスがその理由です。

さようならー!車と不審者に、気を付けてね!「はい、さよーならー!」みんな、集団で安全に気を付けて下校していきました。

それでも朝、路面凍結などがなく子どもたちのけががなくて幸いでした。また、愉快犯でしょうか、物騒な予告についても実被害は今のところ出ていなさそうです。でも、冬将軍は本領発揮、まさに冬真っ只中の一日でした。明日は少し寒さが和らぎそうですが、子どもたちがご家庭でも体を冷やさないよう、ご配意いただければ幸いです。また、北谷小ホームページをごらんの保護者・地域の皆様も、どうかご自愛ください。まだちょっと、真冬の寒さは続きそうです。

1月24日(火)学校あれこれ

 朝はものすごい冷え込みでしたが、正午ごろは比較的気温が上がってきたので、お昼休みは子どもたちが元気に運動場で遊ぶことができました。しかし、今日の夜から明日の朝にかけては冬の嵐になりそうです。お子さんの服装等にご配意くださるようお願いいたします。

 今日は、校内で見かけた風景をあれこれ。校内巡視をしていて、子どもたちの元気な活動の様子が見受けられると、ついシャッターチャンス!と思ってしまいます。

 5年生の英語です。英語の先生は、授業を盛り上げて子どもたちを楽しませる名人です。今日も、ゲーム要素をとりいれて、子どもたちが大盛り上がりの中、楽しく英語を学んでいました。「どの季節が好き?」「算数でよく使うこの図形。英語では、なんていう?」という学習で、子どもたちがとても楽しそうでした。これがとても大切。子どもたちが英語を楽しみにするようになると、知識の吸収率が違うのです。

 こちらは、3年生の道徳です。「働くって、どういうこと?」という先生の質問に、子どもたちが思い思いの意見を発表していました。先生の質問に、勢いよく手を挙げ、嬉しそうに自分の意見を発表していく子どもたち。とても頼もしいですね。

 小学生なら働くことの意味を尋ねられると、その多くが「お金のため!」「有名になるため!」と答えます。当然のことだし、価値あることです。でも子どもたちには、働くことのもっと大きな喜びについても知ってほしいと思います。

 それは、自分の仕事が人の役にたつこと。感謝されること。そして誰かにいつも自分が必要とされること、です。生活するための収入を得ることは大事なことです。私は担任の時、いつも「人に感謝される仕事に就くのが、一番の喜びだよ。」と伝えてきました。自分の仕事が誰かに感謝されることに値する喜びを、私は他に知りません。「ありがとうございます。お陰で、助かりました。」その一言が、仕事の苦労も疲れも吹き飛ばしてくれますから。

 かの福沢諭吉は、「心訓七則」の第一項で「世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事をもつということです。」と述べました。後世の第三者による後付けとも創作とも言われているし、今の社会の実情には合っていないかもしれません。でも私は、ここに一つの大切な教訓があるのではないか、と思います。

 最後に、昼休みに中学年の子たちが一生懸命鉄棒を練習していたので声を掛けました。以前私がやってみせた「だるま前回り」を練習していたというのです。夢中になって取り組む姿勢が素晴しく、「すごいよ!大丈夫、あなたなら絶対できる!」と声援を送り続けたところ、なんとはじめて成功したのです。「やったー!」と大変な喜びようでした。何より嬉しい瞬間でした。

 力というものは、付けるものではありません。もともともっている力を引き出すものです。子どもたちは、生まれながらに自分でも気付かないたくさんの才能を秘めています。それを引き出してあげるのが私たち大人の務めです。「すごいよ!あなたなら絶対できる!」「大丈夫!もう一回やってみよう!」と心からの声援を送ることが大切だと思います。

6年生社会科の歴史発表

 今日は、とんでもなく寒い日でした。大型寒気団の到来により、寒さは今週水曜日ぐらいにピークを迎えるとのこと。お子さんの寒さ対策に十分ご配意くださいますようお願いいたします。

 6年生が、社会科の授業で、歴史の学習に関する発表を行っていました。私が目にしたグループは、日中戦争から第二次世界大戦の流れについて、調べたことを丁寧に発表していました。指導した教諭によれば、各グループともしっかり調べ学習を行って、発表に備えたとのことでした。淡々と史実を説明するその姿に、理解が進んでいたことを十分うかがい知ることができました。よい発表でした。

 今ほど戦争に関する知識が重要になる時代はないと思います。ウクライナ戦争にいまだ終わりが見えません。このヨーロッパの戦争は、事実に基づき考えると、ロシア側による侵略という見方が正しいと思います。でも、太平洋戦争についてはどうでしょう。その評価に至るためには虚心坦懐、先入観をもたずに謙虚に史実を学び、そして多面的な見方をとおして個人の考えを形成していく必要があると思います。

 日本は、高状況下社会であるといわれています。社会全体に、ある方向性をもった雰囲気が強く醸成されると、それに立ち向かう行動が非常にしにくくなるという特性があります。

 「戦争など、行きたくない。愛する家族と別れるのは絶対に嫌だ。でも、お国のためなのだから仕方ない。」そう思いながら戦場に赴き、命を落としたり、一生残る重篤な傷を負ったりして、苦しみぬいた人がほとんどだったことでしょう。そうした尊い犠牲に感謝と尊敬の気持ちをもち、その御霊に報いるために、平和な世界を永遠に維持していこうという気概を、みんなで共有することが大切だと思います。

 今日、史実を淡々と伝えていく子どもたちから希望を感じることができました。戦争を二度と起こしてはいけない。そのためにも、謙虚に歴史に学ぶことが重要なのだ。そのように考えることができる子どもたちを育てたいと思います。

子どもの学習とICT機器

 一年生担任がお休みをいただいて、ご心配をいただいております。

 その分、教頭、担外教諭、他学級担任(空き時間を利用して)などが交代で授業を行っています。23日の週には復帰予定です。ご理解とご協力をお願いいたします。

 その一年生が、先週ICT支援員さんのご協力のもと、クロームブックのアプリを使う練習をしました。

 写真を撮影して、それを共有フォルダに送信すると、ごらんのように、大型ディスプレイに一覧表示ができます。この機能は「協働学習」に適しています。個人がそれぞれ意見や考えを送信すると、全員の考えを提示することが容易なので、自他の意見の共通点・異なる点などを比較しながら、考えを深めることができます。ノートやワークシートにまとめるよりも、オープンな状態で思考を深めることができます。

 子どもたちの吸収力はたいしたものです。大人よりも、高い集中力と柔軟な思考力を発揮して、砂地に水をまくがごとしの勢いで操作を理解し、習熟していきます。ICTを学習に生かすには、操作に手間取っているようではかえってマイナスになります。ICT機器もノートも、学習の道具であり、手段です。手足のように使いこなしてこそ、学習の一助となります。子どもたちの思考を深めるのに、常に最適な手段を用いればいい。ICT機器は、目的適合的に使用するのが最も大切なことです。

 何事も、新しいものが導入されると、必ずマイナス要素が取り沙汰されますね。それは、未知のものへの恐怖や不安から生じるものだと思います。例えば、今から20年前、学校教育にコンピュータが導入された時もそうした批判がありました。まだ、学校全体でコンピュータが20台しかなく、コンピュータ室に鍵がかかっていた時代です(笑)。その頃、子どもたちにコンピュータを使わせるのに、社会一般にこんな批判がありました。

「コンピュータは冷たい感じがする。小学生の学習にはなじまず、豊かな心をはぐくむことができないのではないか。」

 当時、研修で情報教育を学ばせていただいていた私は、このご意見に反論しました。

「今、学校に導入されているコンピュータは20台です。一つの学級がコンピュータ室で学習するときは、二人で1台になります。子どもたちは、慣れないキーボードやマウスを相談しながら、教え合いながら使います。うまくいったり、学習の目的を達成できたときは笑顔がこぼれます。それを「冷たい感じがする」とは思えません。」

 今思えば、「なんだかなあ」という感じのやりとりですが、当時はきっと、真剣な心配だったのでしょう。あれから20年、ICT機器は生活に溶け込み、なくてはならないものになりました。それなら、大西先生がおっしゃっていたように、「心配だから使わせない」ではないく、「大人も子どもと一緒に勉強して、負の面に注意しながら、積極的に学習や生活に活用していく」が正解なのだと思います。

 その一方で、「スマホ脳」の著者 アンデシュ・ハンセンが警鐘を鳴らすよう「スマホはもっているだけで学力が低下する」とのこと。その有効な解決策である「積極的に身体を動かす」「運動を楽しむ」ことを忘れてはいけません。北谷小でも、休み時間の外遊びを推奨しています。よく学び、よく遊ぶ。最新のICTもいいですが、先達の教えは、やっぱり素晴しいですね(笑)。

不審者対応 避難訓練を実施しました

 今日も朝は冷え込みましたが、日中は校庭で楽しく遊べるほどの気温になりました。でも鉄棒や登り棒は冷たいので、遊んでいた子どもたちが「手が冷た~い!!」と悲鳴を上げていました(笑)。

 2校時に、不審者対応避難訓練を実施しました。不審者が東昇降口から侵入し、階段を上がってすぐの2年2組に侵入する想定です。不審者役は、子どもたちの登校の見守りでお世話になっている交通指導員さんにお願いしました。

 子どもたちが過度にびっくりしないように、2時間目に後ろのドアから不審者が入ってくることについて、事前に予告しておきました。

 時間になり、ドアがバーンと開いて、不審者の登場です。「この学校の先生と子どもたちに、言いたいことがあるんだよ!あのさあ!!」迫真の演技、ありがとうございました。

いきり立つ不審者に、担任は子どもたちに避難指示を出してから冷静に対応します。「はい、お話うかがいます。」

 担任が対応する間、子どもたちは事前に指示されていた避難出口のベランダから、安全な場所に避難します。

 騒ぎを聞き付けた男性教諭が、教室に駆け付けます。それを見計らって、担任の先生も隣の教室に移動しました。そして教室のインターフォンから職員室に非常事態を連絡しました。職員室にいた教頭先生は、全校児童に避難を呼びかける放送を流したのち、110番通報をしました。校内放送は、子どもたちの避難先が不審者にわからないよう、暗号を使って行います。

 男性の先生が不審者と対峙している間、女性の先生は内側から鍵がかかる図書室に子どもたちを避難させました。さらに、入り口には不審者が入ってこられないよう机でバリケードを築きます。

 男性の先生方は、各階に置かれた「刺股」を使って不審者を確保し、警察の到着を待ちます。はい、これで訓練終了です。お疲れさまでした。

 以上のような手順で、避難訓練を行いました。交通指導員さん、不審者役をありがとうございました。

 不審者が学校に侵入するような緊急事態が起きてほしくはありませんが、備えは常に必要です。いざという事態を想定して、子どもたちを安全に避難させる体制をつくっておくことがとても重要になります。

 今後も、こうした避難訓練を継続して行い、子どもたちが冷静に、落ち着いて避難行動ができるよう指導していきたいと思います。

寒い中での体育朝会 がんばる子どもたちは立派!

 今朝の外気温は0度。日中は多少気温が上がりましたが、やはり一年で一番寒さが厳しくなる時期です。

 3学期はじめての体育朝会を行いました。4年生は遊具を使った運動、5年生は走り幅跳び、1年生はボール投げ。それぞれの学年の課題とされた運動に取り組みました。特に本校は投力や腕の力が課題となります。そうした力を付けるためには、トレーニングじみた運動よりも、日ごろからその運動にできる範囲で親しませることが一番。寒い中でしたが、みんなよくがんばって取り組みました。

 朝、太陽のもと体を動かすことには大きな意味があります。日光が皮膚や瞳にあたり、体内時計が作動して体の機能が目覚めること。運動をして血流が盛んになり、目が覚め、運動能力に加え学習効率も高まること。業前マラソン等に取り組むことにより、必要な体力や持久力が育つこと。体を動かすことで気分がすっきりして、ストレスが減少し、情緒が安定すること。おなかがすいて、給食の食べがよくなること。

 「スマホ脳」の著者として知られるスウェーデンの脳学者 アンデシュ・ハンセンは、「スマホは所持するだけで学力が落ちる。だが、簡単な解決方法がある。体を動かし、運動に親しむことだ。」と著作の中で述べています。

 朝から体を動かすことには、ざっといってもこれだけのメリットがあります。コロナ禍により、子どもたちの運動の機会がますます減少しています。そして、青少年に係る生徒指導問題も増加しています。私はその解決のための重要な方法の一つが、楽しく体を動かす機会と環境を、大人がしっかり提供することと考えています。

 しかし残念なことに、令和5年度から体育朝会は廃止となります。職員の勤務開始時刻前の活動は、原則行えなくなるためです。教員の働き方改革推進のための措置ということですが・・・。現場の私たちも心苦しく思っています。それでも、子どもたちが楽しく体を動かす機会を保障していかなければなりません。

 勉強するにも、運動するにも、人生を楽しむためにも、基本は健康な体と体力ですから。

 

図工で多色刷り やっぱり作品づくりは楽しい!

 昨日は雨で遊べなかったので、今日は業間・昼休みいずれも外で遊べて子どもたちも嬉しそうでした。

5年生が図工の多色刷りに取り組んでいました。これが楽しい!色が重なることで表現できるその効果は、刷り上がってからのびっくりどっきりで、わくわくする教材です。慎重にやっていた子どもたちも、刷り上がってきれいな色付けができると「やったー!」と大喜び。みんな楽しそうに、一生懸命作品づくりに取り組んでいました。この楽しさ、作品づくりへの喜びこそ、図工を好きにするための大切な授業の要素です。

 一方、今の子どもたちは、「目が肥えて」います。無理もありません。物心ついたときから「超」が付く高品質な映像ばかりをみせられてきたのです。それゆえ自分の手が生み出す作品は、未完成で、稚拙で、価値がないものと思えてしまう。だから、失敗をこわがり、作品づくりをためらってしまうこともあります。成熟社会に生きる子どもたちの不幸の一つです。

 大人が子どもの作品に触れる時に、大切なことがあります。それは「人の作品と比べないこと」、「ほめ上手になること」です。「下手になっちゃんたんだー。」と子どもがいってきたとき、「じゃあ、次はがんばりなさい。」なんて、いっちゃいけないのです。

「そんなことない。ここのところの線がすごくきれいだし、色の組み合わせもすてき。絶対、下手なんかじゃないよ。誰かと自分を比べる必要なんかない。この絵はあなたのよさが出てる。こういう作品って、大好きだよ。」

 そんな大人の言葉がけが、子どもに自信を付けていきます。「よーし、もっとがんばろう!」という勇気を与えます。

 私たち大人だって、苦手なこと、やったことがなくてうまくできるかどうかわからないことがたくさんあります。子どもならなおさらです。それなら、子どもが怖さを堪えて自信なさげにつくりあげた作品こそ、素晴らしい価値あるものなのです。

 そんな機会を捉えて「よくがんばった!あなたの作品、大好き!!」といってあげることが、私たち大人の務めだと思います。

 

音楽リコーダー練習

 月曜日だというのに雨が降ったら、子どもたちはますます憂鬱な気持ちになるじゃないですか(悲)。でも、湿度が上がったので子どもたちの喉や肌の荒れ予防にはいいかもしれませんね(笑)。

 5年生の音楽の様子です。この日は「威風堂々」をリコーダーで練習しました。卒業式のためです。令和4年度の卒業式でも、入場曲を5年生の演奏にする予定です。「自分たちも、がんばって6年生の卒業式をお手伝いするんだ」という意識付けのためにも大切な取り組みです。

 現在、県教委や市教委から、教育活動についての特別な制限は行われていません。リコーダー演奏や合唱練習をする際も、「児童どうしの距離を十分とること」「換気を行うこと」「演奏するとき以外はマスク着用に努めること」など、感染症対策を十分行えば、練習は可とされています。そこで、今日は外は寒かったのですがちょっと我慢してもらって、窓を開けながら練習を行いました。

 まずは、音楽室の広さを目いっぱい使って、距離をとります。向きはすべて、同じにします。次に、指使いを十分に練習します。このとき出す音は、飛沫感染を防ぐため、あくまでも控えめにします。

 そして、楽譜を椅子において、立って練習します。ちょっと望ましい姿勢ではないのですが、飛沫を最小限にするため、リコーダーの向きをそろえて練習を進めます。さすが5年生。「飛沫を避けるために、みんな音を絞ってね。」というと、きちんと控えめにしてくれます。高学年ならではの姿勢だと思います。

 リコーダーの音色は、何度聴いても飽きることがない美しいものです。それゆえ、子どもたちには指使いだけでなく、実際に音を出して練習をさせたいと思います。指導者が十分注意すること、子どもたちがそれを理解して感染防止に協力し合うことで、安全に練習を行うことができると考えます。

 でも本当は、もっと存分に練習させてあげたいと思います。今のように制限が多い状態では、子どもたちにその教科の楽しさの神髄を味わわせることができないのです。「あ、練習って、楽しい!」と思ってこそ、子どもたちは力を伸ばしていきます。それがなんとも歯がゆい限りです。

 第八波もピークアウトの兆しを見せていますが、いったい、いつまで続くのかなと思います。早く子どもたちにマスクなしで思う存分、それぞれの教科学習の楽しさ、喜びを味わわせてあげたいものですね。

4年生特別授業+学校保健委員会を行いました

 朝は刺すような冷え込みでしたが、日中は幾分暖かくなりました。この後は、何やら3月並みの暖かさになるとか。もう、身がもちませんね。

 本日、4年生特別授業と、学校保健委員会が行われました。コロナ禍などの影響で、子どもたちの在宅時間が長くなりがちです。ゲームやネット動画視聴に時間を費やし、生活リズムが乱れがちな現代生活において、ICTの望ましい利活用について知らせておくことが大切だと考えたことがきっかけです。講師には、吉川市教育委員会特任教育支援員でいらっしゃる大西 久雄先生をお招きしました。

 大西先生は、次のようにお考えです。「ICTの利活用について子どもたちに教える上で大切なことは、禁止事項や制限ばかりを指導するのではなく、子どもたち自身に、望ましい活用の在り方を考えさせることが重要です。」

 そのお考えのもと、授業を次のように進めてくださいました。

 まず、アメリカでICT教育の啓発に使われている動画を子どもたちに見せ、「この動画をみて、どんなことを疑問に思った?そして、その答えを、どう考えた?まず一人で考えて、そのあと話し合ってみよう。」

 子どもたちは集中して画面に見入り、そして考えを一生懸命書き出していきます。

その後、自分の考えについて伝え合い、学級全体で考えをまとめていきました。

 最後に子どもたちに感想を書かせたところ、「スマホを使うために、時間を守ることは大切だと思った。」「スマホは楽しいけれど、でも、友達と遊んだり自然に触れたりすることはそれよりもっと大切だと思った。」など、素晴らしい感想がたくさん出されました。

 

 1組、2組の授業を終えたあと、大西先生には職員とPTA役員の皆様を対象に、講義をしていただきました。

 大西先生のお考えは、一貫しています。「ICTの活用には危険性が潜むからといって、大人が規制や制限ばかりを設けるのではなく、よいところも、注意すべきところも十分理解したうえで、子どもに使わせてみること。子どもを信じて、考えを尊重しながら、大人が望ましい活用方法について一緒に考えていけばよいのです。」

 今日の授業をみて、それがとてもよくわかりました。あえて結論をまとめないことで、子どもたちは一人学びや話し合いをとおして、ICTとの付き合い方について考えを深めていきました。一人の児童が、「スマホは楽しくても時間を守って使うといいと思いました。」と書いたので、「どうして時間を守るといいの?」と聞くと、「うーん、そのほうがすっきりするから。」と答えてくれました。時間を守って、正しい使い方をすると気分がいい、ということを子どもはちゃんと知っているのです。

 大切なのは、大人が子どもと一緒にICTの活用の仕方について考えること、大人も、ICTを自分の生活の向上のために使ってみて、感想を子どもたちとかわすこと。そうした姿勢をもつことだと思います。大西先生に改めてそれを教えていただきました。

 大西先生、本日は貴重なご指導を大変ありがとうございました。

うれしそうな子どもたち 三学期のスタート エンジンがかかってきました

 今朝の気温はマイナス3度。本当に寒い朝でした。それでも、北谷小の子どもたちは元気いっぱいに活動しています。

 用務員さんが、地域で使われていた獅子舞や、踊りのお面を、職員室の廊下に飾ってくれました。どれも、地域で大切にされてきた美しい伝統の品です。かつては、獅子舞は子どもの頭をあまがみして、厄払いをして、その健やかな成長を願いました。地域全体で子どもを育てていこうという、美しい心情にあふれていた時代が、日本には昔からあったのだなあと思います。そのことをホームページに掲載しようと写真を撮ったら、発育測定を待っていた子どもたちがピースして、写真に華を添えてくれました(笑)。

 係活動を決めていた学級の様子です。新学期が始まり、係を楽しそうに決める姿を撮りたかったのですが、シャッターハンターたちにピースをされていまい、本来の様子が分からなくなってしまいました(笑)。

 図工作品づくりに取り組む子どもたち。みんな、一生懸命つくった作品を自慢げに、そしてとてもうれしそうに見せてくれました。力作ぞろいで、すばらしかったです。

 各学級を回って気付くことは、子どもたちがとても楽しそうだ、ということです。冬休みが明け、生活リズムが整わず、軌道に乗り切れない子どもたちがたくさんいるだろうな、と心配していたら実際はその逆でした。子どもたちは仲間との再会を喜び、一緒に活動できることを心から楽しんでいるように見えました。

 大人の思惑と違って、きっと子どもたちは学校で仲間といっしょに活動できることをとても楽しみにしていたのでしょう。その様子が伝わってきました。とてもうれしく、ありがたいことです。子どもたちのやる気に満ちた姿勢を大切にしながら、学校生活を軌道に乗せていきたいと思います。

 これも、子どもたちの健康管理や学習の準備などにご配意いただいている保護者の皆様のご協力のおかげだと思います。大変ありがとうございます。北谷小学校は今、仲間との再会の喜びに満ちあふれています。

令和4年度 第三学期始業式 目標を決めることの大切さ

 風が少し強かったけれど、よく晴れた一日になりました。

 本日1月10日(火)より、3学期がスタートしました。子どもたちの生きる力をはぐくため、職員一同今学期もがんばっていきたいと思います。

 学期はじめは、学習・運動・生活などに係る新学期の目標を決めます。その目標が形骸化しないよう、子どもたちにとって価値あるものとなるよう声掛けをすることが大切です。

 そこで、始業式の校長講話で、「足無し禅師」と呼ばれながら多くの人の尊敬を集めた小澤 道雄禅師について、次のようなお話をしました。

 

 小澤禅師は2本の足のどちらもひざから下がなかったので、「足無し禅師」と呼ばれていました。禅師というのは、立派なお坊様を尊敬して呼ぶ呼び方です。小澤禅師は20歳のころ戦争に行っていましたが、敗戦後、極寒の地シベリアで働かされました。ある日、逃げようとした仲間を止めようとして、見張りの兵隊に撃たれてしまいました。傷を治すために、遠く離れた中国の病院に運ばれましたが、マイナス50度という極寒の中、終戦時の夏の軍服のまま、屋根のない貨車で三日も運ばれたのです。仲間の半数は凍死し、小澤禅師も両足が重度の凍傷に罹りました。麻酔も道具もない中での両足切断の手術は、想像を絶する痛みでした。術後も痛みと苦しみが、一か月以上続きました。

 その後命がけで日本の家族のもとに帰り、家族と再会できましたが、不自由な体では家族のために働くこともできませんでした。小澤禅師は絶望し、何度も死んでしまいたいと思いました。

 そんな中、突然、ある考えがひらめきました。「苦しいのは、比べるからだ。」それはこのような思いでした。

「自分は27年前、五体満足で生まれた。その時と比べるから苦しいのだ。27年前に生まれたことをやめにして、今日、両足がないまま生まれたことにすれば、なんの苦しみもない。そうだ。『本日ただいま誕生』したのだ。」

 現実に、リハビリは困難を極めました。義足を付けるとき、足の切断面がひどく痛みました。その都度、小澤禅師は激痛に耐え、「本日、ただいま誕生!」と唱え続けました。そして、「自分は、仏様に生かされている。そのご恩返しをしなくてはいけない。そのために、一生をかけて、次の目標を守ろう。」と心に決めました。

一つ、笑顔を絶やさないこと。一つ、人の話を素直に聴くこと。一つ、誰にでも親切にすること。一つ、絶対に怒らないこと。

 こうして小澤禅師は、信じられないことに、不自由な足で日本中を旅してまわり、托鉢に努めました。お寺や不幸な人のために、多くの寄付を集めたのです。そして、悩みを抱える人の話を温かく受け入れ、幸せへと導きました。いつしか周囲は彼を心から尊敬するようになり、「足無し禅師」として多くの人が慕ったのです。彼はその生涯を「本日ただいま誕生」という本にまとめ、その感動的な内容は、映画やドラマ、演劇となり、多くの人を感動させました。そして、57歳で幸せな生涯を閉じたのです。

 小澤禅師がもし「なぜ戦争などに行かなければならなかったのだ」「なぜ自分が両足を失うはめになったのか」と、人を世を恨み続けたのなら、決してこのような境地には至らなかったでしょう。生涯をとおして四つの目標を守り、多くの人を救うことで恩返しをしたことで、小澤禅師は幸せな人生を送ることができたのです。

 このあと、代表児童が立派な作文を読み上げてくれました。「三学期は、たくさんの人と話したい。今まであまり話したことがなかった人とも、自分から、話しかけてみたい。」

 素晴らしい内容でした。まさに目標とは、それでよいのです。目標を決めるのは、自分の幸せに近付くためです。そして、目標は小さくてよいのです。「忘れ物をしない」とか、「2分前に着席する」とか、ちょっとがんばれば達成できるものでよいのです。「夢は大きく、目標は小さく」です。その小さな目標を達成したとき、人は大きく成長するのですから。

 三学期も、子どもたちが将来立派に自立できる力を身に付けるために、幸せに近付けるように、職員一同がんばってまいります。今学期も、よろしくお願いいたします。